研究課題/領域番号 |
17K02078
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
山田 和代 滋賀大学, 経済学部, 教授 (50324562)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 観光産業 / ジェンダー / ベトナム / 労働市場 / コロナ禍 |
研究実績の概要 |
本研究はベトナムの観光産業についてジェンダー視点から分析するものである。新型コロナ感染症の世界的な拡大によって、この間、現地調査がままならず研究期間を延長する中で、研究課題に関連する文献を引き続き読み進めてきた。また、すでに実施したベトナム現地での行政関係、旅行会社、ホテル・マネージャー、研究者等へのインタビュー調査記録を整理しつつ、他方でコロナ禍の観光産業やその影響なども考察に含めるよう努めた。 昨年度と同様に研究をとりまく社会状況においては厳しいものがある中で、再掲すれば本研究はジェンダー研究や労働研究の議論から観光産業と捉えることであり、そのために現地従業員へのインタビュー調査を実施して、当該年度はまとめたいところであった。だがコロナ禍で海外渡航が困難であり、また現地の状況も十分把握することができなかったため、現地調査は行えなかった。こうしたことから、本研究課題に役立つように国内の観光産業の全般的な動向や、コロナ禍における同産業へのインパクトを含めて情報収集をして、観光産業の動向を少しでも把握することに努めた。その作業では、複数の領域にまたがる観光産業の特徴や統計データによる把握、労働条件の特徴を再確認できた。また宿泊業についてみると経営戦略上の課題やサービス戦略に関する知見を得ることができた。さらに、コロナ禍における人員整理や経営の見直しなどの動き、コロナ禍でのそうした変化やインパクトへの労働運動の対応にも着目することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度は課題研究を取りまとめる予定であったが、昨年度に続き世界的な新型コロナ感染症の拡大により海外渡航が困難で現地調査を含む計画の実施ができず、研究の取りまとめを進めることができなかった。なお、学内では対面授業を実施しており感染防止の観点から自主的に現地調査の自粛はやむを得ないと判断した面もある。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度と同様に、これまでの文献研究やインタビュー調査からの知見を総合的に分析して取りまとめ作業を行う。コロナ禍の状況を踏まえつつも、海外渡航の可能性を探り、補足的な現地調査の実施を検討しながら考察を深め、遅れている取りまとめ作業を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は新型コロナ感染拡大の状況と学内では対面授業およびオンライン講義への対応が重なり、現地調査の実施が難しく、旅費費目等の執行ができなかった。2022年度は実施可能であれば現地調査の旅費や、その他に研究文献購入代等にあてる計画である。
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