• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

ジェンダーからみる近代日中女性関係史の総合的研究ーー月曜クラブと一土会を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 17K02085
研究機関大妻女子大学

研究代表者

石川 照子  大妻女子大学, 比較文化学部, 教授 (50316907)

研究分担者 山崎 眞紀子  日本大学, スポーツ科学部, 教授 (00364208)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード月曜クラブ / 一土会 / 竹中繁 / 日中関係 / 朝日新聞 / 市川房枝 / 日中女性関係史 / ジェンダー
研究実績の概要

1.関連史料の所蔵状況に関する調査及び収集・・・研究代表者(上海社会科学院歴史研究所、台湾中央研究院近代史研究所他)と分担者それぞれの個別の史料調査を行った。
2.研究会の開催・・・2018年5月6日、6月23日、7月27日、11月23日、2019年2月24日の5回、それぞれ例会を開催した。具体的には月曜クラブと一土会の史料に関する講読、研究方向と方法の検討等を行った。なお、7月27日には、ゲスト報告者の江上幸子氏(フェリス女学院大学名誉教授)による「『女声』、田村俊子と関露」に関する報告を、11月23日には、同じく島田大輔氏(立命館アジア・日本研究機構専門研究員)による報告「太田宇之助と中国:中国専門記者の戦前・戦中・戦後」も行った。
3.笠間杉子氏所蔵書簡等の調査・・・5月5日には姫路において、当地在住の笠間杉子氏(竹中繁の教え子である石川忍の孫)へのインタビューと所蔵書簡等の調査を行い、貴重な情報と資料を得ることができた。翌日6日の例会では、それらの資料に関する整理と情報共有を行った。
4.国際シンポジウムへの参加と報告・・・11月8~11日に、上海社会科学院歴史研究所・神奈川大学非文字資料研究センター主催の円卓会議「中国・上海都市研究の新動向」(於上海社会科学院歴史研究所)に、研究代表者の石川照子が参加し報告を行った(「上海のキリスト教ーー戦後・建国後・そして現在」)。また、中国の研究者たちとの学術交流も行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(1)計画確認・打ち合わせ:全体の研究計画に関する研究課題の確認・役割分担について打合わせを実施した。なお会合には研究代表、研究分担者以外に3名の研究協力者(須藤瑞代・姚毅)の2名も毎回参加している。なお、研究協力者の藤井敦子氏は2018年度後半から半年間ロンドンに滞在しており、専らメール等で情報を共有しているが、2019年度後半から再度会合に参加の予定である。(2)関連史料の所蔵状況に関する調査:研究テーマである月曜クラブと一土会と両組織の中心人物である竹中繁に関する未発掘史料を可能な限り系統的に調査するために、笠間杉子氏所蔵資料の他、国内、中国、台湾など各地の史料文書館・図書館等において、関連史料の分布(所蔵)調査を行った。(3)研究会・打ち合せ会議の開催:研究代表者・分担者・協力者による研究会・打ち合わせ会議を2018年5月、6月、7月、11月、2019年2月の合計5回実施した。(2)によって把握された史料分布状況を報告して情報を共有して、そこから見えてくる今後の研究体制の方向性・方途等について、多様な角度から検討を加えた。(4)情報の共有と発信:以上の調査過程で獲得された情報は各自のパソコン等を利用して記録整理すると共に、相互に情報を共有している。
これらを発展的に継承して、今期の成果もまとめてゆく予定である。

今後の研究の推進方策

*研究の目的・・・(1)前年度に引き続き、月曜クラブ及び、それから発展して作られた、隣国中国を知ることを目指した一土会という、関連する2つの女性グループの活動を明らかにし、近代日中関係史をジェンダーの視点から分析する事である。(2)この2つのグループの実質的幹事であった東京朝日新聞社初の女性記者竹中繁の、未公開資料の研究を行った前回の科研費助成事業の作業において、月曜クラブと一土会の新史料が発見された。それらは日中関係に新たな知を提供することが期待されるものであり、史料の分析と報告を行う。
*本年度(令和元年度)の研究実施計画・・・(1)研究会・研究打ち合わせ会議の開催…年間5回程開く。毎回の会合では、引き続き関連史料に関する報告、メンバーの研究の中間発表等を行い、3年間の研究成果を総括する。(2)関連史料の所蔵状況に関する調査及び収集の継続…月曜クラブと一土会、竹中繁に関する未発掘資料を可能な限り系統的に調査する為、国内、国外において継続調査を行う。(3)情報の共有・・・以上の調査過程で獲得された情報は、研究会において報告し、各自のパソコンにも保存して共有する。(4)研究成果の取りまとめと発表…ジェンダー史学会年次大会(2019年12月8日、於専修大学神田校舎)の自由論題部会でのパネル報告(予定)。パネル題目:「日中開戦前の女性たちによる平和運動の模索――月曜クラブと一土会を中心に」

次年度使用額が生じた理由

平成30年度に購入を予定していた書籍等物品の資料が、当初予想額より少なかった為である。また、旅費も予定していたより支出が少なく抑えられたことも理由である。

(使用計画)2年目の経験を生かして、最終年度においてはさらに精力的に国内・国外の史料所蔵状況を調査し、史料の購入・複写を行うと共に、3年間の研究の取りまとめを行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 上海的基督教ーー戦後・建国後・以及現在2018

    • 著者名/発表者名
      石川照子
    • 学会等名
      円卓会議「中国・上海都市研究の新動向」(於上海社会科学院歴史研究所)
    • 国際学会
  • [学会発表] 田村俊子 『女声』の背景―1920年代と1940年代の日中女性関係の温度差を軸にして2018

    • 著者名/発表者名
      山﨑眞紀子
    • 学会等名
      昭和文学会2018年春季大会 国際シンポジウム「東アジアの日本語文学研究の可能性と課題 移動とネットワーク」(於東京女子大学)

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi