研究課題/領域番号 |
17K02133
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
鄭 玉姫 立教大学, 観光学部, 助教 (80742163)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 移住者 / 観光業 / 地域コミュニティ / 済州島 |
研究実績の概要 |
平成30年度は研究計画に基づき、1.韓国人の観光トレンド調査、2.移住・コミュニティ関連の文献調査 3.済州島舊左邑における旧住民と新住民との関係構造の検討 4.研究発表を実施した。平成30年度の研究成果は以下の以下の通りである。 1.について、韓国国際観光博覧会(6月、ソウル市)に参加して、各種案内パンフレットの収集や会場の様子、関係者らへのインタビュー調査を通して、韓国人の観光トレンドの動向を調査した。大型観光施設の宣伝よりは、地域の観光資源を吟味できる体験型の観光プランが目立ち、とくに森林浴やセラピーをモチーブにしたウェルネスプランも散見された。これは多忙な都市生活では味わえないこととして、自然、休息、癒しなどといった新たなライフスタイルを観光の場においてもとめていると考えられる。 2.については移住・コミュニティ関連の既存の研究について資料収集を行った。平成31年度に引き続き分析を進める。 3.については平成29年度(2018年3月)に実施した予備調査に基づいて、研究対象地域における旧住民と新住民の間に行われる交流の形式について考察し、旧住民・新住民の間には共存よりは葛藤の状況が確認できた。たとえば、旧住民が新住民に対して集落の行事に参加することを求めても新住民の参加率は低く、なお相互に話し合える機会もない状況であった。予備調査の結果を踏まえて、その実態をより明確する必要があり、互いにどのような取り組みを求めているかについて詳細な検討が必要と考えらえる。 4.については「韓国・済州島における移住者の増加と観光」について研究発表し、先生方から助言をいただいた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していた海外調査の日程が調整できず実施できなかった。そのため、地元住民および移住者を対象とする現地調査が遅れてしまった。また、夏季に予定していた国際学会も参加ができなかった。 現在は文献と資料の調査を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
移住者による観光業の展開をまとめるとともに、引き続き地域コミュニティの仕組みに関わる文献調査を進める。また、平成30年度に実施できなかった国外調査を実施予定である。これまでの結果をとりまとめ、移住者増加による観光地の変化に関するメカニズムの検討を行う。これらの研究結果は、国内外の学会での発表と共に論文の投稿を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた海外の地域調査が実施できなかったため、国外調査にかかる経費および国際学会参加への経費未使用により、次年度使用額が発生した。 平成30年度に実施できなかった国外調査を実施し、地元住民への聞き取り調査および移住者向けの聞き取り調査、ならびに移住者コミュニティ(団体)を対象とする調査に次年度使用額を充当する予定である。また、移住および地域コミュニティのあり方に関する専門知識の提供に対する謝金、投稿論文の翻訳謝礼等を支出することにより、さらに有用な成果をとりまとめていく予定である。
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