国立公園に代表される日本の自然風景地の観光資源性を発展的に見直すため、文化的資源でもある山岳(霊山)とその信仰の拠点となる社寺を対象とし、その社寺の立地の特徴を山岳だけでない自然、特に海との視覚的繋がりから明らかにすることを目的とした。 大山、妙高山、那智山等を対象に、地形情報に基づいた景観解析と現地調査を行った結果、山岳や滝と海が同時に見える土地に各社寺が立地していることを明らかとした。これらのことから、国立公園等における人文的資源である社寺が、直接の信仰対象である自然に留まらない広域の自然景観と結びついた価値を有することが示唆された。
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