| 研究実績の概要 |
本研究は、アリストテレスの作品として伝えられてきた『大道徳学』(Mogna Moralia)について、現存するギリシア語写本を収集、校合し、新たな校訂本を作成することによって、アリストテレス倫理学の更なる研究の進展の基盤を提供する試みである。
アリストテレス著作集（Corpus Aristotelicum）に含まれる諸著作およびそれらに関するギリシア語註解を含む写本として、現在2,700を超えるものが報告されている。これらの写本の内、『大道徳学』に関する写本は43本、それに短い抜粋を含む二つの写本の存在が報告されている。これらの写本のうち、研究助成を受けた三年間で調査が可能であったものについて、その基本情報の一部を以下に抜粋する。
＜Florence＞：Florenz, Biblioteca Medicea Laurentiana
1. Laur. 81, 11；9世紀末。Wartelle 545; Bibliotheque Laurentianus, cod. Laurent. LXXXI, 11. X s. 181 fol. Membr. In-fol. minori. EN libri II (1); MM II (128).∥AGI：9世紀末。羊皮紙。高さ295mm×幅225mm。ff. II, 181, II'. 罫線27行。Liniierung. Lake I, 9a。(ff. 1--127v) EN.（ff. 128--181）MM。写字生による幾つかの図表。より後の時代の手による修正。出所；f. 1vの上方に “aristotelis ethica ad nicomachu(m) integra/ aristotelis moraliu(m) magnorum p(rimu)s et 2s “, f. 11に“ethica aristotelis“の表記あり。
2. Laur. 81, 12；15世紀後半。＜Ioannes Rhosos＞作成（Bandini）∥Wartelle 546; Bibliotheque Laurentianus, cod. Laurent. LXXXI, 12. XV s. 148 fol. Membr. In-4o. MM libri II (1); EE libri VII (50).∥AGI：15世紀後半。羊皮紙。高さ262mm×幅164mm。ff. II, 150, I'. 罫線29行。FHHF（肉面・毛面・毛面・肉面）。（ff. 1--49v）MM. (ff. 51--149) EE (einschliesslich der kontroversen Buecher). 。写字生；＜Ioannes Rhosos＞（Bandini）.
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