本研究は、明清時代において書籍の重要な生産地であった江西省金渓県滸湾鎮の書籍出版業の形成、各時期の発展状況、出版された主な書籍の内容および書籍販売のネットワークについての研究である。研究期間中に、明清時代の滸湾およびその周辺地域の出版物を中心としての出版目録を作成し、原本の書誌調査を行う同時に、それらの書物の内容、編纂過程、出版背景や出版した書肆について考察した。調査研究を通して、当該地域の書物の出版および販売に関して新たな知見を得ることができた。研究成果の一部はすでに複数の学会で発表し、現在さらに資料を充実させつつ論文の作成を準備しており、近いうちに学術雑誌において公刊する予定である。
|