時間は、人間の生と経験がそこで営まれる場所として、知全般の根源的な次元であるが、それゆえにこそまた、これを対象化することはできないのであり、したがって私たちはこれに接近するに、イメージをもってする。本研究の目的は、日本の近代化過程、とくに1900-1980年に現われた時間のイメージを探索することにある。扱われた思想家、芸術家は、夏目漱石、柳宗悦、小津安二郎、寺山修司、是枝裕和など。主要業績としては2020年に堀之内出版から出された代表者の単著『《時間》のかたち』が挙げられる。また代表者が編者の一人となった論文集『寺山修司の遺産・21世紀のいま読み直す』もまもなく同出版社から出る予定である。
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