科学研究費の研究成果となる19世紀初頭のウィーンの音楽界を分析する論文、あるいはマティアス・ペルトの日記の翻刻など計6編の学術論文を完成・発表した。今回の研究ではとくにウィーン会議の前後に行われた音楽演奏に焦点を合わせ、最初に発表した4編の論文の主題を「オペラ、ジングシュピール、バレエ」、「演奏会と教会音楽演奏」に分けて、1814年~1815年のウィーンにおける音楽文化の全体像を把握することを試みた。最後に発表した論文は1803年~1811年の日記に見られるウィーンの音楽文化に関する項を抽出・翻刻・注釈を行い、学界に新資料の提供した。
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