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2019 年度 実施状況報告書

近代日本演劇の成立と発展過程におけるイプセンの理解と影響の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K02290
研究機関成城大学

研究代表者

毛利 三彌  成城大学, その他, 名誉教授 (10054503)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードイプセン / 演劇近代化 / 劇上演
研究実績の概要

2019年度は、主に日本の近代演劇の成立、発展の過程とイプセン上演とのかかわりを調べ、その成果をもって国際会議等で欧米の研究者との交流を図りたいと考えていたが、パリで行われる予定だった国際演劇会議の世界大会が中国の上海で行われることになり、また3月にベトナムのハノイで開催する予定で進めていたアジア演劇会議は、新型コロナウイルスの流行により中止となったために、研究成果を発表する機会を失った。
しかし、その研究成果の一端として、イプセンの日本での翻訳を調べることができ、その上に立って私のかつてのイプセン翻訳を見直し、日本における受容の意味を考えることができた。その結果としての「ゆうれい」改訳を発表したが、またそれに基づいた2020年2月に『亡霊たち(幽霊改題)』の上演に際して、演出を担当した。これによって、イプセン劇の日本での歴史的かつ今日的な解釈を検討し、その成果を論文として準備することができた。
それを2020年度に何らかの形で公表するつもりでいるが、2020年7月にアイルランドで開催が予定されていた国際演劇会議の世界大会はその一つである。ただ、新型コロナウイルスの流行によっては、これがどうなるか不明なところもある。
したがって、2019年度が最終年度であった本研究を1年を延長したことによる成果は、学会の紀要にまず日本語論文として発表することも考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2019年度国際会議の開催地が、当初予定していたパリから上海に変更され、2020年度開催地がアイルランドとなったことで、成果発表の機会を1年延期することになった。

今後の研究の推進方策

本研究の成果を、近いうちに日本演劇の近代化過程として、英語で書いて本にまとめ、欧米の出版社から出版することを考えている。そのためには、これからも多くの日本での上演の実地調査と文献調査等が必要となるだろう。また、欧米のイプセン受容と演劇近代化の関係との比較も必要となるから、これまでの国際的な調査も、いっそう進めるつもりである。

次年度使用額が生じた理由

成果を発表する予定でいた国際会議が、パリから上海に変わったため、一部の額の支出を2020年度に予定されているアイルランドでの会議に出席する旅費費用としたいため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 演劇に劇場がなぜ必要なのか2019

    • 著者名/発表者名
      毛利三彌
    • 雑誌名

      演劇学論集

      巻: 68 ページ: 21-34、29-45

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] The Contrasting Attitudes during Wartime of the Dramatists, KISHIDA Kunio and KUBO Sakae2020

    • 著者名/発表者名
      Mitsuya Mori
    • 学会等名
      International Federation for Theatre Research
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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