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2021 年度 実施状況報告書

中断された生の残像:死者の写真展示における美学と倫理の問題

研究課題

研究課題/領域番号 17K02300
研究機関立命館大学

研究代表者

竹中 悠美  立命館大学, 先端総合学術研究科, 教授 (90599937)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード写真論 / 写真集研究 / 展覧会研究 / 現代アート / 記念碑 / 記憶
研究実績の概要

2021年度は前年度に引き続き、新型コロナウイルスの感染予防のための渡航制限によって、国外での研究活動が不可能であったため、国内での写真を中心とした展示と慰霊や少数民族の記憶に関する展示施設の調査、台湾での政治的弾圧を受けた芸術家グループに関する展覧会の写真展示に関する文献資料から調査を行うととも、昨年度までの研究論文を英国で出版される論集への改稿作業に専念した。
新しい展開としては、今年度は死者の写真展示という問題から、人道的活動における主要人物が凶弾に倒れることによる記録写真の意味の変化や、遺品という被写体表現、そして自然災害による写真作品自体の被災事例について研究対象を拡げ、考察を試みた。
また、作品展示の場の問題に関して、立命館大学国際言語文化研究所での重点研究プログラム「風景・空間の表象、記憶、歴史」の連続研究会にて、実践女子大学の椎原伸博氏と国立国際美術館主任研究員の福元崇志氏を招き、ドイツでの国際芸術祭ドクメンタについての研究会を開催するとともに、ギャラリーという展示空間に焦点を当て、日本のアートワールドにおける展示空間の位相の問題をマトリックス化して論考にまとめた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウィルスの感染再拡大による諸制限とその対応により、シンポジウムの開催の目処を立てられず、見送らざるを得なかった。また、中国や韓国の情報収集やデータベース作成作業の協力を予定していた留学生の院生たちが日本への再入国ができなかったことと、国内での学会・研究会もオンライン化したことの影響により、研究交流や情報交換量が減少したことなどによって、進捗状況に遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

本年度は最終年度の予定であったが、2022年度までの延長申請を行い、承認された。今後はこれまで蓄積した資料を整理し、国内での研究成果の発表に専念して、本研究計画を完了する。

次年度使用額が生じた理由

前年度の繰越が約65万円あったことと、当該年度も予定していた額の旅費が執行できなかったこと、翻訳やデータベース作成を依頼するリサーチアシスタントを十分に確保できず、使用額が予定より下回ったことにある。
次年度の使用計画として、オンライン会議による研究会やシンポジウムでの講演者への謝金、研究会の報告書を作成のために録音原稿の文字起こしの人件費、および翻訳や英語論文校正の謝金に充当する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 日本のアートワールドにお ける作品展示の位相2022

    • 著者名/発表者名
      竹中悠美
    • 雑誌名

      須田記念 視覚の現場

      巻: 6 ページ: 23-25

  • [備考] オンライン展覧会 めぐりあいアジア―芸術の移動・想像・創成―

    • URL

      https://www.arc.ritsumei.ac.jp/lib/vm/asia/

  • [備考] ゼロ年代WEBコンテンツDB

    • URL

      https://www.dh-jac.net/db1/resource/search_gene.php

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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