| 研究課題/領域番号 |
17K02321
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| 研究機関 | 城西大学 |
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研究代表者 |
奈良澤 由美 城西大学, 現代政策学部, 教授 (60251378)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 内陣障壁 / 組みひも模様 / 初期中世 / 彫刻 / 装飾 / 柱頭 / メッツ / プロヴァンス |
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| 研究実績の概要 |
メッツのサン=ピエール=オ=ノナン聖堂由来の内陣障壁（カンケッリ）、グルノーブルのサン=ローラン聖堂の初期中世彫刻群、ブザンソンのメンサなどの現地調査を行った。マルセイユのサン=ヴィクトール修道院でのプロヴァンス地方の祭壇に関するエクスポジションを準備する過程で、ピュイルビエ、タラスコン、シミアンヌなどの初期中世～ロマネスクの石造典礼備品の現地調査、写真撮影を行った。また引き続き、エクサン＝プロヴァンスの地中海人文科学センターで初期中世の彫刻研究について資料収集を継続。
初期中世の装飾模様の分析のうち、ロゼット模様に関する比較研究を当該年度も進めたが、その進展と関連し、7世紀から10世紀の地元工房の彫刻装飾のより土着的側面について分析研究を広げた。これらの彫刻群の性格と編年はいまだ未解明な要素が多い。フランス南東部のカンケッリの組みひも模様はイタリアからの直接的影響に基づくカロリング朝時代の流行であるが、その時代状況を考察するために土着的側面の解明は重要であると考える。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
内陣障壁の装飾分析のために、初期中世の他の彫刻の装飾の調査に時間をかけている。
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| 今後の研究の推進方策 |
ガロ＝ローマ時代の工房活動および輸入活動の断絶、そして5世紀以降11世紀前半までの地元工房における製作の特徴について、現時点での結論をまとめる。内陣障壁は、汎地中海的美術活動および時代性をより強く反映すると現時点では仮定するが、その検証を進める。
現地調査としては、ジュネーブの歴史博物館、マルセイユ市考古遺物倉庫などを予定している。エクサン＝プロヴァンスの地中海人文科学センターでの資料収集も継続する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
現地調査のための費用が当初予定していたよりも若干低額だったので。
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