研究課題/領域番号 |
17K02329
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研究機関 | 金城学院大学 |
研究代表者 |
龍澤 彩 金城学院大学, 文学部, 教授 (00342676)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 日本美術史 / 絵巻 / 源氏絵 / 絵本 / 扇面 |
研究実績の概要 |
2019年度は、メトロポリタン美術館・コロンビア大学バークセンターによるシンポジウム「Illuminating The Tale of Genji: New Art Historical Perspectives」に招聘され、前年度までの調査等に基づく研究成果発表の一環として、「The Various Phases of Genji Pictures in the Tale of Genji Scrolls of the Seventeenth Century: The Medieval to Early Modern Transitional Period as a “Compendium of Genji Pictures”(17世紀の源氏物語絵巻に見る源氏絵の諸相―中近世移行期の「源氏絵集成」として)」と題した発表を行った(4月13日 会場・コロンビア大学)。また、シンポジウム「室町時代源氏絵研究の最前線」において「毛利博物館所蔵「源氏物語絵巻」から見る室町時代源氏絵」(12月25日 会場・立教大学)と題した発表を行った。 成果発表の刊行としては、『絵解く 戦国の芸能と絵画 ―描かれた語り物の世界』(小林健二編・11名共著・三弥井書店2020年3月)掲載の論文「江戸時代前期の平家物語図扇面について―海の見える杜美術館所蔵「平家物語扇面画帖」を中心に―」を執筆、出版した。 資料調査は、海の見える杜美術館、今治市河野美術館、道明寺天満宮、熊本県立美術館、熊本大学図書館にて実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3月初旬、コロナウィルスの感染拡大にともない、調査を予定していた美術館等の休館が相次ぎ、計画していた調査が実施できない可能性が高まったため、次年度に繰り越す手続きを行ったが、受け入れ先の判断により調査を実施することができたため、概ね予定通り遂行できた。
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今後の研究の推進方策 |
研究課題自体は2019年度にほぼ完了している。2020年度は資料調査のまとめ、整理などを行うとともに、成果発表を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの感染拡大により、2019年度3月に予定していた調査出張を実施できない可能性があったため、次年度まで事業を延長した。しかし、受け入れ先機関との相談、調整により、2019年度内にほぼ予定通り実施することができたため、結果的に次年度使用額として確保していた金額は少額となった。残額は研究事業の成果発表準備のための資料購入等に充てる予定である。
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