近年発見された、刀装具収集家・光村利藻の『鏨廼花』編纂等に関する文書について、その整理と情報の抽出を目的とした研究であり、初年度には文書のすべてをスキャナーにより読み取り、画像データ化した。2,3年目には学生の補助を得てその一部の解読を試みた。またこれらの作業と並行し、光村に続く時代の収集家・桑原羊次郎と勝矢俊一のコレクションとの比較検討も行った。 これらの調査作業の結果、同史料群には『鏨廼花』編纂に関する草稿以外に、明治期に聞き取りされた金工の来歴に関する草稿や『近世金工略伝』の草稿を確認でき、これまで不明だった金工の事績を知る手がかりを得ることができた。
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