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2017 年度 実施状況報告書

芸術表現に適した脳波計と脳波分析方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K02347
研究機関筑波大学

研究代表者

寺澤 洋子  筑波大学, 図書館情報メディア系, 助教 (70579094)

研究分担者 古川 聖  東京藝術大学, 美術学部, 教授 (40323761)
三木 則尚  慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (70383982)
大村 英史  東京理科大学, 理工学部情報科学科, 助教 (90645277)
中川 隆  名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 准教授 (60631124)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード脳波 / 脳波計 / ERP / 音楽 / 映像 / 帽子
研究実績の概要

H29年度の成果概要は以下の通りである。
【帽子型脳波計開発】信号取得と伝送用のハードにOpenBCIを採用し,順調に進行している。キャンドル型ドライ電極の固定具を開発し,それを帽子に合わせる仕組みを開発した。固定具は,毛髪をかきわける機構の中心に,電極を密着させる可動式のロッドが仕込まれている構造である。固定具は3Dプリンタで制作されており,簡単に組み立てができることも確認した。いくつかの帽子を試作し,軽さのある麦わら素材で作られたボーラーハット形状のものに決定した。側面に丸カンを取り付け,その丸カンの内部に固定具が装着される。固定具や丸カンの素材,接着の方法も何種類かの試作し,装着感や安定性を検討して決定した。
【ERP反応の検出用解析ソフトウェア】八割方完成した状況である。複数脳波計からの信号を取得する必要があるため,並列処理を取り入れている。信号間の時間同期が厳密になるよう設計に留意している。現在は,音楽制作や展示に必要なソフトウェアの安定性,レスポンスの速さ,モジュール間の連携などを調整しつつ,完成に向けて作業中である。
【マッピング,音楽制作】マッピングソフトウェアは未着手である。ERP反応検出ソフトウェアの精度と安定性,時間同期が十分に確保されてから着手する予定である。音楽制作に関しては,アンビエントミュージックが生成されるアルゴリズムを開発したので,今後,ERP反応やα波などを入力とした音楽生成に繋がってゆく。
【映像刺激】ごく単純なプロトタイプを製作し,ERP計測実験を行なった。作品表現としての映像刺激作成はこれからである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ハード面は遅延がないが,ソフトウェア開発で遅延が生じている。P300検出ソフトウェアの開発が予想以上に遅れたため,マッピングソフトウェアに連携させた開発が開始できず,音楽制作ソフトウェアにまだ着手できずにいる。当初スケジュールは余裕を持って組んであるため,焦らずに質の高い開発を行いたい。

今後の研究の推進方策

現在,ERP分析に関して,ハードとソフトの両面から精度検証を行っているところである。既存の脳波計を用いた測定と比較し,精度を明らかにし,我々が開発している脳波計に瑕疵がないことを明示的に確認する。それと並行して,マッピングソフトウェアの開発を行い,H30年度前半期中に,音楽制作が開始できるように進めたい。

次年度使用額が生じた理由

当該研究分担者が担当していたソフトウェアモジュールにおいて,被験者実験を行う予定だったが,モジュール開発に遅れが生じたため,被験者実験は次年度に行うこととした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件)

  • [学会発表] Preparation-free measurement of event-related potential in oddball tasks from hairy parts using candle-like dry microneedle electrodes2018

    • 著者名/発表者名
      Yuri Yoshida,Yuta Kudo,Eiichi Hoshino,Yasuyo Minagawa,Norihisa Miki
    • 学会等名
      IEEE EMBC 2018
    • 国際学会
  • [学会発表] Development of a System to Generate Artificial Ambiance based on Entropy2018

    • 著者名/発表者名
      H. Ohmura, T. Shibayama, M. Yuasa, T. Hamano, and R. Nakagawa
    • 学会等名
      The 10th International Conference on Agents and Artificial Intelligence (ICAART 2018)
    • 国際学会
  • [学会発表] 生体信号の「動き」を音にする2017

    • 著者名/発表者名
      寺澤洋子
    • 学会等名
      2017年日本音響学会秋季研究発表会
    • 招待講演
  • [学会発表] Wearable human interface device using micro-needles2017

    • 著者名/発表者名
      Norihisa Miki
    • 学会等名
      Microsoft Research Asia Academic Day 2017
    • 国際学会
  • [学会発表] Generative Music System Based on Expectation for Musical Structure2017

    • 著者名/発表者名
      H. Ohmura
    • 学会等名
      2017 International Symposium for Advanced Computing and Information Technology (ISACI2017)
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2018-12-17  

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