研究課題
基盤研究(C)
当該研究より得られた成果は次の2点である。現在入手・閲覧可能なレコード関連資料や実物のレコード盤の情報から、ニットーレコード、ナショナルレコード、日蓄オリエントレコード(日本蓄音器商会と合併後に製造されたオリエントレコード)の網羅的なディスコグラフィを作成した。またそれに併せて上記三社に関する簡単な社史をまとめた。
近代芸能史、日本レコード史
近年研究領域のさまざまな分野で、音声資料への関心が高まっている。しかし我が国で発売されたSPレコードの全貌は明らかになっていない。同時にレコード史研究についても目新しい進展は見られない。音声資料を諸研究に供するには、明らかに基礎資料が不足しているのが現状である。当該研究の成果である3種類のディスコグラフィによって、大正-戦前昭和期に関西系レーベルで作られたレコードの内容がかなり網羅的に明らかにできた。これらが研究領域の基礎資料として供与される意義は大きいといえる。