研究課題/領域番号 |
17K02413
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 佛教大学 (2023) 奈良教育大学 (2017-2022) |
研究代表者 |
日高 佳紀 佛教大学, 文学部, 教授 (00335465)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 日系移民 / カナダ / 日本語文学 / メディア / 大陸日報 / 外地 / 日本語環境 |
研究成果の概要 |
本研究は、戦前期カナダの日刊エスニック新聞『大陸日報』の文学関連記事を読み解くことと、同時期の日系移民コミュニティの調査を合わせて行い、文学研究の方法論を用いた資料分析によって、日系カナダ移民史研究の新たな領域にアプローチすることを目指した。 『大陸日報』記事の調査分析はある程度進められたものの、新型コロナウィルス感染症拡大の余波で現地調査を中断、予定していたワークショップ等の開催も見送る事態となるなど、十分な成果に繋げることができなかった。それでも、カナダ国内の関連施設の現状を把握し、また、関連する米国シアトル市の移民コミュニティとの関連を調査するなど、今後の研究への端緒を開くことができた。
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自由記述の分野 |
日本文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦前期カナダの日本人移民に関する研究は、第二次世界大戦時における強制移住に伴う歴史の切断によって、限られた資料と聴き取り調査のみによって行われてきた。本研究は、唯一現存するエスニック新聞『大陸日報』を、読者論・読書論といった文学研究の方法を用いて読み解くことで、従来の日系カナダ移民史研究とは異なった独自のアプローチをおこなった。カナダ社会および母国日本に対する「移民読者」のまなざしを捉えることは、日系カナダ移民史のみならず、外地の日本人コミュニティにおける言語メディアの果たした機能の解明につながるはずである。
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