研究課題/領域番号 |
17K02432
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
飯塚 恵理人 椙山女学園大学, 文化情報学部, 助教授 (00232132)
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研究分担者 |
三木 邦弘 椙山女学園大学, 現代マネジメント学部, 准教授 (80174001)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 能楽 / 東海地域 / アーカイブ |
研究実績の概要 |
平成28年・29年に東海地域で行われた番組を収集・整理した。番組の入力・校正及び能楽番組データベースへ加えるのは平成30年度の課題とする。 東海地域の観世流の謡曲の謡い方が大正十四年のラジオ放送開始以降急激に東京の観世宗家の謡い方に統一されてゆく原因として当時の観世宗家観世左近(元滋)が謡本付きの蓄音機レコードを発売し、観世流の愛好者にこのレコードに合わせて練習するよう薦めたということが挙げられる。この観世左近の吹込みのレコードを中日新聞長谷義隆記者の仲介で入手しデジタル化して小原正哉コレクションとして飯塚研究室ホームページより公開した。http://zeami.ci.sugiyama-u.ac.jp/~izuka/erito1/ohara-youkyokureko.html この経緯については2018年01月09日中日新聞夕刊のコラムで仲介いただいた長谷義隆記者により紹介された。 近世以降、東海地域の能楽が民間に広まって隆盛であったのは能楽の囃子が寺社の祭礼に取り入れられ、特に山車の中で演奏する山車囃子を演奏する旦那衆の間に能楽囃子を習う人が多かったことによる。本年度は能楽小鼓方で岐阜伊奈波神社祭礼の安宅車の山車囃子を指導されている後藤孝一郎先生に能の囃子とそれがどのように変えられて山車囃子に取り入れられているのかのインタビューを行った。30年度はさらに詳しい内容を後藤先生に伺って能楽囃子から取り入れられた山車囃子について報告書にまとめたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
謡曲蓄音機レコードの収集やデジタル化と配信、幸清流小鼓方後藤孝一郎先生の聞き書きなどおおむね順調に進展している。東海地域の能番組の収集と整理も順調だが、入力に至っていない点が完全に予定通りとは言えない大きな理由である。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度までに収集・整理した東海地域の能楽番組をアルバイトを雇用して入力・校正を行い、能楽番組データベースに加える。
西枇杷島町の祭礼にも能楽囃子から取り入れられた山車囃子が行われているので、西枇杷島の山車囃子保存会の半田実氏より聞き書き調査を行いたい
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していたアルバイトさんが一月以降出勤できず、4月以降に依頼せざるを得なかった。
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備考 |
研究室で収集した謡曲レコード音源などもこのホームページより配信している
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