研究課題/領域番号 |
17K02463
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
大谷 節子 成城大学, 文芸学部, 教授 (90211797)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 浅野太左衛門 / 林喜右衛門 / 日觸詣 / 林定期能 / 門人録 / 門人帳 |
研究実績の概要 |
浅野太左衛門家旧蔵資料については悉皆調査が完了し、点検作業を継続中である。過年度に作成した淺野家系図についても、修正補完作業を行なっている。浅野太左衛門家には門人帳が残っていないが、畿内周辺に在住の有力弟子の名士録にあたる『他郷詛盟順簿』があるため、『成城大学国文学論集』第42輯(2020年3月)に紹介翻刻した。 林喜右衛門家については、2020年が定期能発足百年にあたり、定期能発足の経緯を調査した。資料集作成のために林喜右衛門家所蔵史料の調査を再度行ったところ、軸装の史料を含め新しい史料が見出され、順次翻刻を行なった。 なお、明治三十二年十一月の日牟礼八幡宮(滋賀県近江八幡市)の能舞台建立に際して作られた新作能「日觸詣(ひむれもうで)」の作者西川貞二郎は、初代八幡町長を務めた近江の豪商であるが、この「日觸詣」に曲を付けたのが十世林喜右衛門玄忠であり、玄忠は西川貞二郎の謡の弟子であった。西川家は、玄忠の実家北岸家と共に、近代近江における林喜右衛門家の有力な援助者の一人であったことが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度の海外研修中の調査中断を補うも、当初の計画に比して未だ若干の遅れがある。これに加えて、2月3月に予定していた調査出張先の一部が、新型コロナウイルス対策によって閉館中となり、調査の一部を中止・延期した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、これまで収集してきた資料の翻刻を中心に進めていく。
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