研究課題/領域番号 |
17K02468
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 相模女子大学 |
研究代表者 |
南 明日香 相模女子大学, 学芸学部, 教授 (20329212)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 永井荷風 / ジャポニスム / 浮世絵 / ミュンスターベルク / 小島烏水 / パリ装飾芸術美術館 / 審美書院 / 桑原羊次郎 |
研究成果の概要 |
ジャポニスムの主翼を担った浮世絵であるが、日本では長きにわたって貶められてきた。が、欧米で美術史学に基づく研究が深まり、日本でもその成果が伝わった。 本研究ではその経緯を明らかにするために、三つの角度からアプローチした。まず欧米での評価について、日本美術文献の収集をしていたO・ミュンスターベルクの蔵書を探し出し目録を作成し、浮世絵研究の集大成といえるパリ装飾芸術美術館での連続展覧会の豪華図録を分析。さらに日本の西洋美術史研究の分野で、雑誌論文や著書でのジャポニスムの影響の扱われ方を調査した。その上で国外の浮世絵研究を紹介し、その作品記述を自身の文章に応用した永井荷風や小島烏水等の文章を分析した。
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自由記述の分野 |
文化交流史・比較文化
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
浮世絵版画が19世紀後半から欧米でコレクションされ、その研究が日本より先に行われていたこと、日本でもそれを紹介した人物がいたことは知られていた。が、作品相互の影響関係ではなく、文献による受容や影響関係については、調査が進められていなかった。 本研究では欧米や日本での著書や雑誌の紹介にとどまらず、それらの具体的な記述・評価の分析を行うことで、欧米での浮世絵版画の歴史や、画題の意味、絵師の作風や流派などがどのように理解されたかを明らかにした。現今の浮世絵ブームことに「里帰りコレクション」への一般での関心に即していたことで、講演会の機会も得られ、またジャポニスム研究においても貢献することができた。
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