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2017 年度 実施状況報告書

山村暮鳥「説教メモ」の総合的研究 ―明治大正における詩的言語形成の底流の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K02485
研究機関鹿児島県立短期大学

研究代表者

竹本 寛秋  鹿児島県立短期大学, 文学科, 准教授 (20552144)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード日本近代詩 / 原稿研究 / 日本文学
研究実績の概要

本研究においては「説教メモ」の翻刻・注解を行い、同時代的状況を明らかにした上で、「説教メモ」と山村暮鳥の詩的言語の関係を明らかにし、さらに、他の詩人の詩的言語との交錯の状況を明らかにすることが目標となる。初年度である今年は、全体の計画がスムーズに進むよう、「説教メモ」全体像を把握するための作業を行った。
具体的な作業としては、画像化された「説教メモ」の写真をリスト化し、土田冨士氏による整理メモと照合して過不足を確認すると共に、各メモの使用用紙を検討し、その種類と使い方、書記の方法等の確認を行った。また、メモ全体の可読性を検討し、翻刻の難易度を見極める作業を行った。さらに、現存する山村暮鳥の原稿類の再確認を行い、「説教メモ」と見なすことのできる原稿が存在しないかどうか探索を行った。また、創作などの断片が記述されているメモを抽出する作業も行った。
この作業を通して、メモの書かれたおおまかな年代や性質の解明を行うことができ、今後の作業の見通しを得ることができた。その成果は「山村暮鳥「説教メモ」使用用紙の検討」(『雲』第22号、2017.9、pp.68-78)として発表した。この論文では、「説教メモ」の全体の構成、使用用紙の種類、使用方法、表記法の異なり、特筆すべきメモの特徴について記述している。
同時に、「説教メモ」の翻刻作業を開始した。
また、メモの内容の検討に入るために、必要となる同時代の書籍などの蒐集を開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の計画通り、「説教メモ」全体の構成を確認し、次年度以降の作業を開始するための土台を整えた。一方、「説教メモ」の解読作業は、当初想定していたよりも多くの時間と労力がかかることが予想される。

今後の研究の推進方策

次年度以降、「説教メモ」の翻刻作業を行うとともに、内容の解読を進める。また、関連書籍、雑誌等の調査を行い、メモの背景情報に関する文献の収集と検討を行う。得られた知見は論文として継続的に発表する。

次年度使用額が生じた理由

書籍の到着の遅延により使用残が発生した。年度をまたいで到着するため、大きな問題はないと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 山村暮鳥「説教メモ」使用用紙の検討2017

    • 著者名/発表者名
      竹本寛秋
    • 雑誌名

      雲

      巻: 22 ページ: 68-78

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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