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2018 年度 実施状況報告書

初期近代英国演劇におけるキルケ神話の表象に関する考察

研究課題

研究課題/領域番号 17K02499
研究機関京都大学

研究代表者

廣田 篤彦  京都大学, 文学研究科, 教授 (40292718)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード初期近代 / 英国演劇 / キルケ / 神話
研究実績の概要

1)本年度の研究はJohn Fletcherの劇作品の内、_Bonduca_を中心として実施した。昨年度の主たる研究対象である_The Tamer Tamed_との比較において考察を進め、次年度に扱う予定である、_The Knight of Malta_の分析の準備を行った。
2)神話と初期近代演劇との関係についての昨年度の研究実績をさらに発展させ、The International Shakespeare Conference (2018年7月22-27日開催)におけるセミナーThe Trojan War in Early Modern Imaginationsにおいて、'Hamlet and the ‘mobled/inobled’ Queen'として発表した。
3)初期近代英国演劇に関する分析と並行して実施しているHenry Iden, _The Circes_のテクスト編集については、大英図書館所蔵の二冊の刊本(ともに1557年出版)の異同の照合をパラテクストに関する部分まで行うと共に、本翻訳の基となったイタリア語オリジナルである、Giovan Battista Gelli, _La Circe_本文との照合も実施した。加えて注釈の作成を本格的に開始し、本年度末にはテクストの最後まで一応この作業を行うことを得た。今後、本テクスト作成に関する助言を得ているUniversite Paul-Valeryの編集チームと連絡を取りながら、テクスト本文ならびに注釈の確定作業を進めることになる。
4)本研究の成果に一部基づいて実施した、アン・ブレア著『情報爆発』の翻訳(住本規子、正岡和恵との共訳)が出版された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前年度に実施できなかった大英図書館におけるリサーチを本年度は三度に分けて実施することができ、前年度若干の遅れをみていたThe Circes_テクストの整理、注釈を進めることができた。

今後の研究の推進方策

次年度は当初の予定通り、_The Knight of Malta_に研究の中心を移し、過去二年間に主として検討してきたFletcherの戯曲作品ならびに他の初期近代演劇との比較における分析を進め、あわせて、現在に至るまでのキルケ神話の展開と書き直しについて、多角的な考察を進めていく。これと並行して_The Circes_の編集作業を続行する。

次年度使用額が生じた理由

国内、海外におけるリサーチに予想したほどの日数を取ることができず、また、図書等参考文献の選定、購入に十分な時間を取ることができなかったため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Hamlet and the ‘mobled/inobled’ Queen2018

    • 著者名/発表者名
      Atsuhiko Hirota
    • 学会等名
      The International Shakespeare Conference 2018
    • 国際学会
  • [図書] 情報爆発2018

    • 著者名/発表者名
      アン・ブレア、住本規子、廣田篤彦、正岡和恵
    • 総ページ数
      448
    • 出版者
      中央公論新社
    • ISBN
      9784120051104

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公開日: 2019-12-27  

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