研究課題/領域番号 |
17K02506
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
園井 千音 大分大学, 理工学部, 教授 (70295286)
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研究分担者 |
平田 耕一 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (20274558)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | イギリス文学 / ミルトン / 国民意識 / 自由 / 道徳 / 寛容 |
研究成果の概要 |
本研究は自由の精神と寛容を特徴とするイギリス国民意識形成過程とイギリス文学との構築的関係を17世紀から18世紀前半イギリス文学の道徳的主題との関係において検証した。第一にジョン・ミルトンと共和主義思想の関連、次に17世紀イギリス内戦時のイギリス国民意識と自由と寛容の精神との関連、17世紀~18世紀における科学活動と国民意識の特徴との関連、ミルトンの自由希求精神と18世紀イギリス文学の思想的影響関係、18世紀前半イギリス社会における道徳哲学検証、イギリス国民意識萌芽と16世紀後半イギリス社会との関連について分析した。イギリス国民意識の特質が17世紀~18世紀に明らかに構築されたことがわかった。
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自由記述の分野 |
イギリス文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の社会的意義はイギリス国民意識の特質を分析しイギリス文化の独創性、自由の精神、寛容、統合力の形成過程を理解し、現在の国際社会における民族間、国家間、宗教的違いに起因する葛藤に対する解決方向を探ることだ。イギリスがヨーロッパ諸国の中でも独特の国民性を維持している理由の一つにイギリス文学の道徳的主題、例えば人間の精神における自由と寛容の精神の重要さに対する認識が国民意識形成に影響し、それがイギリス国民精神の基盤を形成していると仮定しその検証を続けた。このことは国際社会が直面している民族、もしくは国民意識と社会の関係性の変容と問題の性質を予測し、また同時にその収束の方向を示すことができる。
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