研究課題/領域番号 |
17K02528
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研究機関 | 天理大学 |
研究代表者 |
山本 真司 天理大学, 国際学部, 准教授 (80434976)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | エンブレム / 新教徒 / 移民 / ユグノー / 出版 / ルネサンス |
研究実績の概要 |
初年度の主な作業としては、まず、新教徒移民に関する所蔵調査や関連する基礎文献の収集、リサーチを行った。まず、7月にフランスで開催される国際エンブレム学会に参加し、海外研究協力者と打ち合わせを行い、パリ及びナンシーの美術館で研究資料を調査収集した。 今年は主に英国における近代初期のオランダ系移民やユグノー移民の文献資料や関連一次資料のデータ収集を実施した。それぞれの国の博物館と連絡を取って資料を収集し、資料アーカイブを構築するためデジタル化を実施した。英国ではマイケル・バース(グラスゴー大学教授、国際エンブレム学会会長)、マルカム・ジョーンズ(シェフィールド大学教授)らの従来の研究者に加え、新たにサンドラ・クラーク(元ロンドン大学教授)とともに最終年度に開催予定の国際セミナーを開催するための打ち合わせをし、またオランダでは各博物館の学芸員に研究協力を求め、新教徒移民に関する図像・文字文献のアーカイブの構築・分類を進めた。 本年度は次年度より所属機関が変更になるという不測の事態が生じ、研究室の異動や自宅の引っ越し等の準備にともなう事前の諸手続き、研究資料や機器の整理・移動のために忙殺され研究調査のための時間がまとめてとれず、特に海外における現地調査に関してやや遅れが生じ、当初の計画通り進まない状態となったが、英国、フランスおよびオランダの調査地の変更、あるいは海外協力者への資料提供依頼などの可能な代替方策をとることにより、遅れを最小限にとどめることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は次年度より所属機関が変更になるという不測の事態が生じ、研究室の異動や自宅の引っ越し等の準備にともなう事前の諸手続き、研究資料や機器の整理・移動のために忙殺され研究調査のための時間がまとめてとれず、特に海外における現地調査に関してやや遅れが生じ、当初の計画通り進まない状態となったが、英国、フランスおよびオランダの調査地の変更、あるいは海外協力者への資料提供依頼などの可能な代替方策をとることにより、遅れを最小限にとどめることができた。また新たに研究体制を再構築し、次の調査・分析の段階に進む準備が整っている。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は9月にロンドンを中心に英国の調査地に3週間ほど滞在し、必要な研究資料を収集し、また研究協力者にも助力を得て研究をすすめる予定である。前年度の遅れを取り戻すために当初の計画より若干多めに時間を配分して資料の調査・分析に従事する段取りとなっている。また、イギリスでは、最終年度に研究成果を発表するセミナーを日本で開催するための打ち合わせを、招聘予定の研究協力者と行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
所属先大学が異動することになったことに伴う事前の引っ越しや事務処理の増加等により予定していた海外での追加調査が難しくなり、旅費の使用が当初より減少したことに伴い生じた次年度使用額について、平成30年度において主に海外での研究調査費用に追加して使用し、滞在期間を延長することにより、やや遅れの生じた研究調査を埋め合わせる予定である。
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