• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

家と自己:ゴシックと犯罪小説研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K02546
研究機関奈良女子大学

研究代表者

中川 千帆  奈良女子大学, 人文科学系, 准教授 (70452026)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード家 / 自己 / ゴシック / 犯罪小説 / 密室 / カントリーハウス
研究実績の概要

29年度は課題研究の本論部分に入ることはできず、研究の基礎部分に向けたリサーチするにとどまった。30年度からの本格的な開始に向け、テーマにそった文献の幅広い収集を行った。
この研究の発案の背景となった幽霊屋敷物語映画に関しては、論文にまとめ、発表することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

29年度は病気療養のため、本格的な研究を行うことができなかった。ほぼ1年遅れで当初の研究計画を遂行していく予定である。

今後の研究の推進方策

30年度は、家という概念がどのように自己と関わっているかを哲学的、文学的、心理学的側面から幅広く研究すると同時に、それがゴシックや犯罪小説に描かれるかを全般的に考えていく。これは研究の基盤となる部分であり、個々の小説を分析するよりも、さまざまな思想・研究を講読・精査し、まとめていくことが主な研究内容となる。
本研究が対象とする作家はEdgar Allan PoeやJohn Dickson Carr、Anna Katharine Green、Mary Robert Rinehartらであり、これらの作家が家をどのような語り手または主人公、探偵、犠牲者との関係にあると描いているかを分析する。ここに挙げたように本研究はアメリカの作家を中心に据えた研究として構想したものであるが、犯罪小説におけるイングリッシュカントリーハウスの重要性はジャンルそのものの特徴でもあることから、それをより深く考察するために、20世紀転換期の(犯罪小説ではない)イギリス小説についても研究を進めることも考えている。
具体的な活動内容としては、6月に予定されているInternational Crime Fiction Associationの学会において、この課題の基礎部分となる研究を発表し、そこから得られるフィードバックやヒントを元にして、欠けていた視野や作品を補うことを行っていく予定である。また、International Gothic Association, Popular Culture Associationでの発表も予定に入れており、スケジュールの許す限り国際学会での発表を行うつもりである。

次年度使用額が生じた理由

研究遂行が遅れたため、また特に健康上の理由により、国際学会への参加が臨めなかったこともあり、次年度使用額が生じた。
30年度は支障なく研究遂行ができる状況となったため、スケジュールの許す限り国際学会への参加を行い、研究を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Dangers Inside the Home: Rereading Haunted House Films from a Gothic Perspective2018

    • 著者名/発表者名
      Chiho Nakagawa
    • 雑誌名

      The Journal of American and Canadian Studies

      巻: 35 ページ: 75-96

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi