研究課題/領域番号 |
17K02552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 江戸川大学 |
研究代表者 |
海老澤 邦江 江戸川大学, メディアコミュニケーション学部, 教授 (90413046)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 英国文芸サロン / アイルランド文芸復興運動 / グレゴリ夫人とW.B.イェイツ / 女性とサロン文化 |
研究成果の概要 |
英国18世紀の文芸サロンにおける文化的交流や活動が、啓蒙主義の時代思潮と相俟って、文化芸術の発展と女性の社会的活動領域の拡大に大きく寄与したかを示した。その延長線上の活動として、19世紀後半のアイルランドの文芸復興運動の隆盛が表れると考える。これらの活動の象徴的な人物として主に以下の作家を研究対象とした。英国18世紀では、アン・フィンチ、メアリ・モンタギュ夫人を、19世紀アイルランドでは、独立運動ならびに文芸復興運動に社会的な影響を与え続けたグレゴリ夫人を中心に、教育・交流・文化創出の「場」を提供した「文芸サロン」の役割を示した。特に彼女の戯曲に描かれた女性像解釈の斬新さを明らかにした。
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自由記述の分野 |
英語文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
19世紀末から20世紀初頭のアイルランドにおける文芸復興運動に関わるグレゴリ夫人の貢献はすでに一般的に認められている。夫人を中心としたイェイツやシングたちの研究蓄積は豊富にあり、さらにそれに関する研究は、現在でも広く推進されている。しかしながら、その活動の発端をサロン活動に求め、グレゴリ夫人を核とした文芸サロンが社会的な文化活動の視点から考察を試みる点に本研究の意義があると思われる。さらに、19世紀ビクトリア朝の倫理観を鑑みると、アイルランドにおける女性の社会的活動を文学、特に演劇領域に絞り、英国との比較を試みながら、女性の活躍とその業績、また新しい表現の斬新さを明らかにしようと努めた。
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