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2019 年度 実施状況報告書

ウィリアム・フォークナーの作品における住まいと暮らしに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K02555
研究機関関西学院大学

研究代表者

島貫 香代子  関西学院大学, 商学部, 准教授 (30724893)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードウィリアム・フォークナー / アメリカ文学 / William Faulkner / American Literature
研究実績の概要

2019年度はフォークナー作品に関する研究発表と論文執筆に力を注いだ。2019年12月に日本アメリカ文学会北海道支部のシンポジウム「他者と/を生きる――アメリカ文学と人種」において「あの夕陽」に関する口頭発表を行い、他の登壇者や出席者と有意義な意見交換を行うことができた。この内容は2020年6月頃に日本アメリカ文学会北海道支部の機関誌に掲載される予定である。その他の具体的な研究成果としては、『征服されざる人々』に関する論文(2019年9月出版の共著『精読という迷宮――アメリカ文学のメタリーディング』に収録)と『標識塔』に関する論文(2020年3月の所属学部紀要『商学論究』に掲載)である。今年度中に執筆した『野性の棕櫚』に関する論文は、今後のさらなる修正を経て2020年秋頃に共著のかたちで出版される予定である。上記の研究発表と論文執筆と同時に、年間を通じて、フォークナー作品とアメリカ文学・文化関連の文献を継続的に収集・精査した。新型コロナウイルスの影響で、2020年3月上旬に予定していたニューヨークでの現地調査・資料収集は中止となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2019年度の終盤まで計画通りに研究は進んでいたが、2020年に入って世界中で急速に感染が拡大した新型コロナウイルスとアメリカで大流行したインフルエンザの影響を鑑み、2020年3月上旬に予定していたフォークナーのニューヨーク滞在に関する資料収集と現地調査を中止した。その結果、本研究課題の予算をすべて執行できず、最終年度が2020年度にずれこんだため、やや遅れている。

今後の研究の推進方策

2020年度は、これまでに行った現地調査の結果や資料収集の精査をもとに、フォークナーの初期作品に焦点を当て、ヨクナパトーファ世界の構築にいたる経緯を、住まいと暮らしにまつわる表象を通して考察することに注力する。具体的な研究成果としては、所属大学の紀要に論文を寄稿する予定である。それと同時に、フォークナー作品とアメリカ文学全般に関する資料収集と文献精査を継続的に行う。2019年度に実施できなかったニューヨークでの資料収集と現地調査については、状況が許せば実施する方向で検討している。なるべく広い視野で研究を進めるべく、所属学会や研究会において他のフォークナー研究者やアメリカ文学者などと情報・意見交換を積極的に行うよう心がける。

次年度使用額が生じた理由

2019年度の終盤まで計画通りに研究は進んでいたが、2020年に入って世界中で急速に感染が拡大した新型コロナウイルスとアメリカで大流行したインフルエンザの影響を鑑み、2020年3月上旬に予定していたフォークナーのニューヨーク滞在に関する資料収集と現地調査を中止することにした。ついては、補助事業期間を延長し、次年度に今回実施できなかった内容に関する研究成果をまとめることとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 古き街で生きる――『標識塔』における都市の明暗と作家の原点回帰2020

    • 著者名/発表者名
      島貫香代子
    • 雑誌名

      商学論究

      巻: 67巻4号 ページ: 145-163

  • [学会発表] ジム・クロウ時代の南部で生きる――「あの夕陽」における人種意識の形成2019

    • 著者名/発表者名
      島貫香代子
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会北海道支部シンポジウム
  • [図書] 精読という迷宮――アメリカ文学のメタリーディング2019

    • 著者名/発表者名
      吉田恭子・竹井智子編、高野泰志、中西佳世子、島貫香代子、舌津智之、杉森雅美、森慎一郎、伊藤聡子
    • 総ページ数
      344
    • 出版者
      松籟社

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公開日: 2021-01-27  

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