研究課題/領域番号 |
17K02575
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研究機関 | 神戸女学院大学 |
研究代表者 |
古村 敏明 神戸女学院大学, 文学部, 准教授 (90632571)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | アメリカ現代詩 / エレジー / 喪失の理論化 / 慰めと共感 / 精神分析アプローチ |
研究実績の概要 |
2019年度は、(1)本研究課題の集大成である著書原稿の修正・完成・提出、(2)著書完成に必要な資料調査、(3)著書出版に関連して必要な作業(作品の使用許諾許可など)、(4)学会においての関連課題の研究発表、及び(5)そのフィードバックを通しての構想チェックが行われた。本研究課題の著書については、2019年6月に出版契約が、Lexington Books(大手出版社Rowman and Littlefield の学術部門)と結ばれた。査読報告書に基づく原稿修正もほぼ目標どおりに進行し、完成原稿は2020年4月に提出された。本著書は無事にプロダクション・フェーズに入っており、現状では2020年10月出版予定となっている。資料調査に関しては、2019年夏期休講期間に、University of Washington へVisiting Scholar として出向し、査読報告書に基づく原稿修正のためのリサーチをした。また、Ohio State University の Toyo Suyemoto アーカイブの訪問の他にも、9.11の跡地や博物館の資料調査で、ニューヨーク市を訪問した。学会発表に関しては、2019年11月のPacific Ancient and Modern Language Association で研究発表者及びパネルオーガナイザーを務め、関連課題として"Poetics of Dark Humor: Reassessing the Trope of Vulnerability in Post-1945 American Poetry"というタイトルの研究発表をした。これにより、自身の現段階の構想を洗練させるための様々なアイディアを得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特に支障なく研究は進んでいる。著書は予定どおりにプロダクションに入り、残りの作業は索引作成や原稿の最終チェックなどを残すのみとなっており、現在、2020年10月に出版が予定されている。新型コロナウイルスの影響などもあり、著作権許諾許可などの一部の作業に遅れが生じたが、現状、大幅な遅延はない。資料調査も、研究が進むにつれて目的地や旅程などに若干変更が出たが、おおむね想定どおりに実行された。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、10月に著書の出版が予定されている。最終原稿が4月に提出され、残る作業は索引作成や原稿の最終チェックなどになる。派生課題に必要性な資料調査、文献研究、執筆、そして、所属学会における関連研究発表などのタスクは継続的に行われる。しかし、新型コロナウイルスの影響により、アーカイブ調査や学会出席は限定的になる可能性が見込まれる。現在、2020年11月にPacific Ancient and Modern Language Associationでの発表が確定しているものの、学会が実際に開催されるかは未定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
資料調査の旅程や費用の変動や新型コロナウイルスの影響などによる著作権使用許可手続きの遅延により、一部の助成金使用が2020年度に持ち越される。使用計画としては、主に(1)著作権使用料、(2)索引作成や原稿最終確認の人件費、(3)出張旅費が予定されている。
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