研究課題/領域番号 |
17K02580
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
|
研究機関 | 別府大学短期大学部 |
研究代表者 |
八幡 雅彦 別府大学短期大学部, その他部局等, 教授 (50166568)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | ジョージ・A・バーミンガム / 北アイルランド小説 / 絶望の中のユーモア / 正義と葛藤と愛 / 普遍性と現代的意義 / キリスト教聖職者 / ナショナリズム / ユニオニズム |
研究成果の概要 |
バーミンガムの小説は存命中は幅広く読まれていたが、今日では読まれることが少ない。その再評価を行った。バーミンガムのキリスト教聖職者としての本分が彼の小説にいかに強い説得力を付与しているかを検証することにより、彼が訴える「絶望の中のユーモア」が人間が対立を解決するうえで、また人間が有意義な人生を送るうえでいかに必要不可欠なものであるかを実証した。具体的には第一次世界大戦を題材にした『蜘蛛の巣』(1915年)、『フランスの従軍司祭』(1918年)、『我らが犠牲者』(1919年)等の作品を通してである。
|
自由記述の分野 |
アイルランド文学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、従来、批評家たちの間ではバーミンガムは深みのないユーモア小説家と捉えられがちだったが、本研究を通して、バーミンガムは戦争小説、ミステリー等幅広い作品を書いており、多種多様な彼の作品のうちには「絶望の中のユーモア」というべき深い意味を持つユーモアが見て取れることを実証したことである。社会的意義は、そのような絶望の中においてもユーモアを見出そうとする姿勢は人間が生きてゆくうえで重要な姿勢であることを示し、バーミンガムの作品の普遍的・現代的意義を明らかにしたことである。
|