研究実績の概要 |
令和3年度の夏に英国へ渡航しオックスフォードで国際シンポジウムを開催すると共にギリシア悲劇と儀礼的パフォーマンスの比較研究を行う海外の共同研究者たちと情報・意見交換を行う予定だったが、これはコロナ禍の様々な制約のために実現できなかった。令和4年度の夏にようやくこの国際シンポジウムを行うことができる見通しとなったので、メールや遠隔会議システムを用いることにより、海外の研究協力者たちとの打ち合わせを行っている。野津(研究代表者)と吉 川(分担研究者)は、すでに収集済みの東大ギリシア悲劇研究会の1次資料に関して、これらの資料の電子化公開に特化した具体的作業を定期的に行った。これ らのの資料の大部分(パンフレット、定期刊行物、写真、ポスター等)については電子データ化を終えている。また、令和3年度に予定されていた Cazzato 氏の 招聘は、コロナ禍の諸々の制約のため令和4年度に延期された(こちらは実現の見通しである)。ギリシア悲劇とその日本における受容と上演に関して、2022年 3月30日、信州大学(松本)で研究会を開催した。その際、研究分担者の吉川は「「ギリ研」関連資料のデジタル化について」と、題する発表を行い、資料のデ ジタル化の経過報告とこれまでの作業で実際に直面するに至った技術的な諸問題について情報交換を行なった。同研究会において、研究代表者の野津は「フラン スと日本におけるギリシア悲劇上演:GTA, ギリ研, Demodocos」と題する発表を行い、東京大学ギリシア悲劇研究会とフランスの学生によるギリシア悲劇上演活 動の比較を行ない、これら2つの学生演劇グループの活動の間に存する類似性や相違性について明らかにする努力を行なった。
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