研究課題/領域番号 |
17K02609
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
浅野 淳博 関西学院大学, 神学部, 教授 (20409139)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | キリスト教贖罪論 / 新約聖書 / 旧約聖書 / 旧約聖書外典 / 旧約聖書偽典 / 使徒教父 / パウロ研究 |
研究実績の概要 |
本研究においては、博愛原理の再検討という大きな枠組みの中で、具体的にはキリスト教贖罪論をメタファ複合という観点から分析してきた。2021年度は過去4年間の研究のまとめとして、その成果物となる著書『死と命のメタファ:キリスト教贖罪論とその批判への聖書学的応答』(新教出版社、360頁)の執筆を行い、これを完成させた。この著書においては、イエスの死を説明するメタファの複合性に着目し、伝統的な代理贖罪というキリスト教贖罪思想とそれへの批判とに対して、旧約聖書、旧約聖書外典、旧約聖書偽典、新約聖書、使徒教父文献、ラビ文献を精査しつつ、聖書学的な応答を行った。これをとおして、博愛活動においてキリスト教と他の集団/共同体とがより積極的に協働する視点と思考の方向性とを提示することが出来た。この成果物は2022年4月1日に公刊されて、社会的に還元されることが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の成果物:『死と命のメタファ:キリスト教贖罪論とその批判への聖書学的応答』を公刊することが出来たことで、計画は概ね順調に進展したといえる。もっとも、当初は贖罪論的説明に用いられるメタファの背景にある宗教儀礼等に関する現地視察・取材を計画していたが、新型コロナの蔓延によりこれが不可能となったために、研究期間を延長し、さらに再延長をすることとなった。したがって、再延長期間の2022年度に現地視察・取材を行い、さらに研究成果の公表に力を入れようと準備をしているところである。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナ蔓延のために延期となっていた現地視察・取材を2022年度に実施する。成果物はすでに完成しているが、この現地調査を通して、研究者の理解がさらに深まることが期待される。これは研究者が本研究を公表する際に大いに役に立つと思われる。この成果物である著書:『死と命のメタファ:キリスト教贖罪論とその批判への聖書学的応答』に関する講演会がすでに3件予定されている。今年度はさらに多くの機会を得て、本研究の成果を広く社会に還元することを行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ蔓延のために延期となっていた現地視察・取材のために出費する予定であった金額がそのまま残ってしまった。これを2022年度に同目的のために使用する予定である。
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