研究課題/領域番号 |
17K02642
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
中野 知洋 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (70372638)
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研究分担者 |
高橋 俊 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 教授 (10380297)
中野 徹 近畿大学, 文芸学部, 准教授 (20610512)
中村 みどり 早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (30434351)
杉村 安幾子 金沢大学, 外国語教育系, 教授 (50334793)
齊藤 大紀 富山大学, 人文学部, 教授 (70361938)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 民族小説 / 王平陵 / 育才学校 |
研究実績の概要 |
2018年6月30日、近畿大学において、研究例会を開催した。中野知洋が、「王平陵『女優之死』とモダニズム」というタイトルで、王の『女優之死』を中心に、王の民族小説に認められるモダニズム的な性格について、研究発表を行った。またあわせて、児童向け作品『小飛行師』が民族小説「母与子」をもとにしたものであることなどを報告した。他のメンバーの報告は、以下の通りである。中村みどり「斉魯大学と老舎」は、山東省済南時代の老舎の活動について、齊藤大紀「沈従文と胡也頻」は、1920年代を中心に両作家の作品の類似を論じたものである。杉村安幾子「重慶時代の徐Xuと無名氏」は重慶時代の徐Xuと無名氏の活動状況について、また中野徹は「国立青島大学の学潮」とのタイトルで、1930年代国立青島大学の学生運動問題を報告した。また高橋俊「中国の地域文学研究の現在」は、中国における地域文学研究には、「その都市に固有の特徴を文学に読み込む」という特徴があることを批判的に論じた。 さらに、2019年3月5日から3月9日まで、科研メンバーよる現地実地調査を実施した。調査地は、以下の通りである。 3月6日 育才学校旧址・合川陶行知先生紀念館 重慶郊外・合川にある育才学校旧址は、陶行知が1939年に戦災児童のために開校した学校で、現在もほぼそのままの形で保存されている。併設の紀念館で配布された資料を収集した。 3月7日 周公館・桂園等革命時期共産党関係施設、中国民主党派歴史陳列館、重慶中国三峡博物館 3月8日 新華日報営業部旧址、重慶大韓民国臨時政府旧址
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究例会での研究報告を年に1回、現地調査を1回ずつ実施することができており、その成果が論文公刊に結びついている。以上より、概ね順調に成果を得ることが出来ていると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
本年度も、6月29日に第1回研究例会を開催する計画で、現在準備中である。発表者3名を予定している。また別の科研と合同で、9月に山東省等関係地域における現地調査を実施する計画があるが、詳細については6月の例会で詰める予定である。 年度末に、上記の成果をとりまとめて、公刊する予定である
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費に残額が生じたが、2019年度において適切に執行するよう努める。
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