本研究では(1)「オスマン碑文データベース」の拡張と(2)そこに含まれる碑文詩を活用した研究を実施した。 (1)「オスマン碑文データベース」の拡張では、現地調査済みの碑文に加え、文献調査により、バルカンやアラブ地域に残る碑文に関するデータを加え、7627碑文のデータベースを構築した。各データは、碑文のある建造物に関するデータ(建設者、建設年、位置情報など)と碑文のテキストに関するデータ(種類、言語、テキスト、作者など)からなり、今後の研究の基礎となる。このうち388碑文のデータを新たに公開し、公開総数は1948となった。(2)ではイスタンブルやカイロに関し、碑文資料を用いた歴史研究を行った。
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