2017年度はフランス国立東洋言語文化大学に海外研修をし、同大学のアンヌ・バヤール=坂井先生と当研究課題の震災後文学について議論する機会を得て、2018年度の学会の共同開催へと話を進めることができた。 その他、2017年6月1日オックスフォード大学ペンブロークカレッジで開催されたLiterature after 3.11という学会で当該研究についてThe Hauntology of Post-disaster Literatureという題で発表を行った。8月30日~9月2日にリスボン大学で開催されたヨーロッパ日本学会(EAJS)で当該研究についての発表が多くあり、議論をとおして考えを深めることができた。11月9日~12日は国際日本文化研究センターとライプツィヒ大学の共同開催によるJapanese Studies After 3.11という学会に参加し、Precarious Life after Fukushimaという題で発表した。この学会の成果は論集として日本語で出版されることが決定している。 11月15日~29日にフランス、トゥールーズ大学で客員教授として滞在し、当該研究課題、震災後文学について修士課程の学生に授業を行った他、16日にHaunted Anxiety after 3.11 disaster: Reading Shin-Godzillaという講演を行った。 その他、ノルウェー、オスロ大学、ドイツ、トリア大学、オックスフォード大学日産インスティテュート、ロンドン大学などで当該研究課題についての講演を行い、学生たち、研究者との意見交換を行った。 これらの学会活動、講演活動をとおして考えてきたことをまとめ、当該課題の研究成果として、2018年2月に『その後の震災後文学論』(青土社)を出版した。本成果をもとに、今後の学術交流を進めていく予定である。
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