研究課題/領域番号 |
17K02680
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐久間 淳一 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (60260585)
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研究分担者 |
入江 浩司 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (40313621)
當野 能之 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (50587855)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 不定人称文 / パラレル・コーパス / フィンランド語 / アイスランド語 / スウェーデン語 / リトアニア語 / ロシア語 |
研究実績の概要 |
本研究課題では、フィンランド語、エストニア語、アイスランド語、フェーロー語、スウェーデン語、リトアニア語、ロシア語等、バルト海周辺諸語における不定人称文について、パラレル・コーパスによる調査や母語話者からの聞き取り調査を活用し、機能主義的観点から、かつ微視的類型論、地域言語学に立脚して、その分布や機能、言語間の異同等に関する考察を行った。とりわけ、不定人称文に特異的に観察される語順や、非人称動詞と共起する名詞句の格の種類とその分布や機能等に着目した分析を行った。また、本研究課題の一環として、対象言語に関する『星の王子さま』及び『ハリー・ポッターと賢者の石』のパラレル・コーパスを作成した。 本研究課題は本来2019年度で終了の予定だったが、本研究課題で行ってきた不定人称文の分析、考察結果の妥当性を検証するため、研究代表者と研究協力者が、それぞれ、母語話者からの聞き取り調査を2019年度の終わりに予定していたところ、新型コロナウィルス感染症の影響で実施することができず、やむなく研究期間を延長することになった。その後も新型コロナウィルス感染症の世界的な拡大が続き、ようやく2023年の1月になって、研究代表者についてはフィンランドでの現地調査を実施することができた。他方、研究協力者については、新型コロナウィルス感染症の影響に加え、ウクライナにおける紛争の影響が懸念されたため、リトアニアにおける現地調査は断念することとした。リトアニアで行う予定だった現地調査については、オンラインで聞き取りを行うことで代替した。なお、研究代表者は、現地調査とは別に、2022年8月に、やはり新型コロナウィルス感染症の影響で開催が延期されていた国際学会で研究発表を行った(ハイブリッド開催につき、オンラインで発表)。延期していた海外現地調査が一部であれ実現したことから、本研究課題は本年度で終了することとした。
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