言語は一般に個人内の認知現象と個人間のコミュニケーションの現象に分けて議論されることがある。本研究では、これらを一つのモデルに統一することで、様々な言語現象が演繹的に説明できることを示した。また、このモデルを用いると、言語間の差異に関してもかなり予測をすることができる。話し手が他者を自身に同化する同化型間主観は日本語全体の 様々な言語現象を予測し、話し手が他者の意識をシミュレーションすることによって得られる対峙型間主観は英語の全般に見られる様々な言語現象を予測することができる。これにより、日本人英語学習者が陥りがちな誤りを前もって予測することができることが期待される。
|