研究実績の概要 |
本研究は、子供による言語の獲得、とりわけ語彙の獲得の説明(子供が短期間に大量の語を獲得できるのはなぜか)を最終目標として、日英語の形容詞化現象に焦点を当てて、そのメカニズムを明らかにするものである。本研究では、「分散形態論」の文法モデルを基盤として、形態統語的現象の中心である形容詞化のプロセスを対象として研究を着実に推進してきた。上記の研究成果を公表するために、学術論文、An Analysis of Deadjectival Nominalization: A DM-Theoretic Viewを公表した(2019年、Proceedings of WECOL 2018, pp. 130-139)。本稿の目的は、日本語の形容詞由来名詞化(e.g. 怠惰さ)の観点から「適正に分配され語形成」を確証することにある。すなわち、束縛形態素の挿入が形態操作(例えば、 合併 (merger))を誘発し、語形を主動的に構築する。また、Third Budapest Linguistics Conferenceにて、An Analysis of Deverbal Adjectivization in the Framework of Distributed Morphology という題目で研究発表を行った(2019年6月)。本研究の目的は、日英語の動詞由来形容詞化の分散形態論的分析を行うことにある。
|