研究課題/領域番号 |
17K02706
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研究機関 | 香川高等専門学校 |
研究代表者 |
伊藤 喜久代 香川高等専門学校, 一般教育科(高松キャンパス), 教授 (80646993)
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研究分担者 |
田嶋 圭一 法政大学, 文学部, 教授 (70366821)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 第二言語音声知覚 / 英語連続音声 / 英語語末子音 / 英語音声音響分析 |
研究実績の概要 |
本研究は大きく分けて英語音声の録音データの音響分析研究とリスニング実験による知覚研究からなり、平成29年度は録音と音響分析の着手を目標としていたが、予定通り米国人5名の録音を終了させ、音響分析に着手した。 音響分析研究に関しては、録音後の音声の個別切り出し等、音響分析に入る準備段階で予想以上に時間を要しているが、音響分析の準備ができたものから順次分析を進めているところである。また、リスニング実験用に実験ソフトウエアParadigmを購入し、音響分析と並行してリスニング実験の作成も進めている。リスニング実験はヘッドフォンを装着したパソコンでの個別実施となるが、いったん作成が完了すれば、2-3台のパソコンを使用して代表研究者の所在地である香川県と研究分担者、研究協力者の所在地である東京都とで同時に実験実施を進める予定である。 研究分担者、研究協力者とは緊密に打合せを重ねており、音響分析作業と並行して音響分析部分の研究発表の準備も始めているところである。また、リスニング実験の作成についても作業を進め、リスニング実験に使用する全ての音声の準備ができれば、完成に近づく予定である。 本研究のベースとなる代表研究者の博士論文研究につき、平成29年6月23日に慶応義塾大学日吉キャンパスで開催された日本音韻論学会にて代表研究者が学位取得者講演として発表した。また平成30年3月には、発表内容を研究論文として学術誌「音韻研究」21号に発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた米国人による英語音声の録音が完了し、音響分析に着手できたため、ほぼ計画通り研究を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度の研究計画として、当初平成30年度前半に音響分析の完了を予定していたが、分析の準備段階の音声の個別切り出しおよび音響分析作業に予想以上の時間がかかっており、音響分析の完了を平成30年度中に変更する。ただし、音響分析部分の研究成果の発表については計画通り平成31年度前半までの実施を目指す。リスニング実験の作成も同時に進行させ、完成次第リスニング実験実施を開始する。当初の計画通り、平成32年度前半までに日本語話者30名と英語話者30名にリスニング実験を実施してデータ収集を完了させ、実験データ分析に着手、データ分析が完了し次第、研究成果の執筆および発表を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度である今年度に関しては、研究を進めるうえで必要な物品の購入と研究分担者、研究協力者との打合せ出張費用、および音響分析準備補助作業の謝金が主な支出であったが、次年度以降、音響分析準備補助作業謝金とリスニング実験実施による実験参加者および実施者への謝金にかかる支出が当初の計画よりも多く見込まれることとなったため、当初今年度予定していた米国への出張打合せ等を中止し、次年度以降の謝金支出に備えることとしたため。
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