江戸中期から明治初期にかけて分布している日朝往復ハングル書簡類を網羅的に収集し、翻刻・和訳・文献言語学的考察を付したデータベースを構築することを企図した。日朝往復ハングル書簡類は、従来公開がなされていなかった等の理由により、その全貌を把握することが困難であったが、近年の資料公開の機運に乗じ、網羅的な調査・分析を企図したものである。具体的には、長崎県対馬歴史研究センター、韓国国史編纂委員会などに所蔵される対馬宗家文庫ハングル書簡類や、対馬鍵屋歴史館に所蔵される「書状集」、「片紙集」などのハングル書簡集を収集しデータベースを作成した。これら諸資料には従来学界未見のものがいくつか含まれている。
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