研究課題/領域番号 |
17K02731
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高永 茂 広島大学, 文学研究科, 教授 (10216674)
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研究分担者 |
田口 則宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (30325196)
吉田 登志子 岡山大学, 医療教育センター, 助教 (10304320)
脇 忠幸 福山大学, 人間文化学部, 准教授 (50709805)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ナラティブ / 質的研究 / 地域医療 |
研究実績の概要 |
平成29年度には、まず先行研究を整理しナラティブ分析の特長と短所を明らかにした。とくに質的データの分析方法について詳細な検討を加えた。定性的なデータにどのようなコーディングを施すのか、コード相互間の関連性を見いだしてどのように概念モデルを構築していくのかを中心に考察した。さらに以下に挙げるような理論や方法論を援用しながら、ナラティブ分析の研究法を整理した。 ①言語学分野――語用論、談話分析、マルチモダリティ分析、非言語コミュニケーション。②文学分野――物語論。③社会学分野――会話分析、ライフヒストリー研究。④医学分野――NBM(Narrative Based Medicine)。⑤質的研究法――構造構成的質的研究法(Structure-Construction Qualitative Research Method)。⑥SCAT 法(Steps for Coding and Theorization)。 インタビューによって得られた資料を「ナラティブ」として捉え直すことにより、言語学、文学、社会学、医学等の諸科学が交わる場を形成する可能性を探った。さらに、半構造化インタビューの具体案についても検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ナラティブアプローチの方法論については予定通りに検討できた。しかしながら、半構造化インタビューの立案は行ったものの、予備調査を実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
H30年度はまず予備調査を実施して、半構造化インタビューの方法を改良していく計画である。その上で本格的なインタビュー調査を実施、ナラティブの分析に入りたいと考えている。実地調査の場所としては、鹿児島県、島根県、岡山県の各所を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた現地調査(予備調査)が実施できなかったから。H30年度はまず予備調査を実施して半構造化インタビューの内容を改良した後、本調査に臨む計画である。
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