研究課題/領域番号 |
17K02747
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
武黒 麻紀子 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (80434223)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 言語人類学 / 儀礼 / 石垣島 |
研究実績の概要 |
2019年度前半(4月から7月まで)は特別研究期間中にあたり、2018年度に続き4月から6月末までをハーバード大学ライシャワー研究所の訪問研究員として過ごし研究活動を行った。5月の第1週までの授業期間には、ハーバード大学で言語人類学セミナーを聴講し、 Stephen Scott氏や院生たちと議論する時間を持った。さらに、合間を縫って学会発表の準備もした。その成果は、6月1日愛知大学人文社会学研究所で開かれた「ことばの詩、生活の詩、社会の詩―日常の中のポエティックス」シンポジウムにて「石垣島の豊年祭におけるポエティックス」としてまとめたほか、6月9-14日に香港理工大学で開かれた国際語用論学会では、3つの異なるパネルに参加し、2件の共同研究発表(ハーバード大学大学院人類学専攻の院生Max Drayappah-Harrison氏との日本の地方における移住、合併がもたらすコミュニケーションやアイデンティティ変化について、松岡氏との石垣島での社会関係と相互行為について)及び1件の個人発表(石垣島の豊年祭の詩的実践)として公表した。 6月末に帰国してからは専ら論文執筆に勤しんだが、8月半ばに、前述の愛知大学でのシンポジウム企画者である片岡邦好氏率いるメンバーと朝から深夜までに及ぶデータセッションと鍵概念のプレゼンを行う勉強合宿の機会があり、今まで依拠してきた理論や研究動向振り返ったた上で、今後の研究の方向性を議論したり確認した。 さらに、7-9月で合計3回のフィールドワークに出かけ、その後の論文執筆に必要なデータの補充をした。 2019年度の後半、前年度にまとめたbonding論文が査読者から返されたので、査読コメントに従って手を入れて直す作業と、2020年度締切の笑いについての論文執筆に取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データが十分にそろってきて、学会発表や論文に出す例を多数持っていること、研究がまとまった時点で学会やシンポジウムなどで広く発表したり、ある程度の間隔をもって出版する機会に恵まれた年度であったこと。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナ感染拡大によりフィールドワークに行くことが叶わなくなったが、既に十分なデータがそろっていることから、今後はより一層論文執筆に時間をかけて、2020年度に提出予定の儀礼における笑いの論文の精度を高めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際学会参加やフィールドワークに出かけ旅費がかかったため。
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