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2019 年度 実施状況報告書

近代欧文資料から見る中国語の品詞分類と文法論

研究課題

研究課題/領域番号 17K02750
研究機関北陸大学

研究代表者

伊伏 啓子  北陸大学, 国際コミュニケーション学部, 講師 (40759841)

研究分担者 塩山 正純  愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (10329592)
朱 鳳  京都ノートルダム女子大学, 国際言語文化学部, 教授 (00388068)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード中国語学 / 欧文資料 / 文法書 / 品詞分類
研究実績の概要

本年度は、昨年度に引き続き19世紀の欧文資料(中国語教材)を用いた中国語の品詞分類法について研究を行った。18、19世紀の西洋人によって書かれた中国語文法書と教科書の構造の項目を調査分析し、各文法書や教科書が用いた中国語の品詞分類法の一部をまとめた。James Summers, 1863, A Hand Book of the Chinese Language.を一つの区切りとして前後二つに分け、これ以前に出版された中国語文法書や中国語教材を調査対象とし、「前置詞、形容詞」の二つの項目について調査と考察を行った。2019年5月に開催された東アジア文化交渉学会第11回年次大会において共同研究者と共に「関於西洋学者対漢語介詞的分析-管窺19世紀上半叶西洋学者漢語詞類認識進程-」、「早期西方人的漢語研究 -19世紀上半叶西方人如何理解漢語形容詞」のテーマで発表を行った。形容詞については、19世紀以前はラテン語の枠組みを利用して中国語文法を記述する文法書が多く、形容詞は名詞の一部として説明されていたが、19 世紀に入ると形容詞は一つの独立した品詞として説明が行なわれている。文法書の枠組みは当時の西洋言語の文法の枠組みを利用していることがわかる。James Summersは A Hand Book of the Chinese Language.1863の形容詞の節で、一語からなる形容詞と二語以上からなる形容詞を分け、「原型形容詞」・「派生形容詞」・「複合形容詞」3種類を説明する。これは同著の名詞の項目に共通する記述方法であり、語構成に注目して中国語文法を説明しようとする彼の姿勢がここに見られる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初予定していた3年間の研究では19世紀の主要な欧文中国語教材を整理する予定であったが、19世紀中葉を一つの区切りとし、その前後で分けて調査を行っている。現在19世紀中葉以前の資料のみ整理が進んでおり、全体的に遅れが生じている。語彙入力の作業も大幅に遅れている。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策としては、これまで行ってきた「名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞」の項目に加え、「助詞、感嘆詞」について整理を行い、分析と考察を進める。そして、語彙入力の作業を引き続き継続する。また、昨年度、口頭発表をおこなった「前置詞、形容詞」の内容については、論文を執筆し、本年度以内に発表する予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初計画では人件費・謝金を計上していたが、本年度は外国語で論文を執筆しておらず、ネイティブチェックのための支出がなかったため。次年度の関連図書の購入に充てる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] 関於西洋学者対介詞的分析 -管窺19世紀上半叶西洋学者漢語詞類認識進程-2019

    • 著者名/発表者名
      塩山正純
    • 学会等名
      東アジア文化交渉学会第11回年次大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 早期西方人的漢語研究 -19世紀上半叶西方人如何理解漢語形容詞2019

    • 著者名/発表者名
      伊伏啓子
    • 学会等名
      東アジア文化交渉学会第11回年次大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 《小問答》(1874)的漢語―19世紀西方傳教士問答資料研究―2019

    • 著者名/発表者名
      伊伏啓子
    • 学会等名
      四百年来東西方語言互動研究ー第二届近代東西語言接触研究学術会議会(2019)

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公開日: 2021-01-27  

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