研究実績の概要 |
本研究では、日本語を母語とする手話話者を対象に、非手指標識(NMM, Non Manual Markers)を持つ日本手話(JSL, Japanese Sign Language)とそれを持たない日本語対応手話(SJ, Signed Japanese)を理解する際の脳活動を観察することで、非手指標識が日本語の文法機能を担っている可能性について検証を行った。その結果、コントロール課題との比較において、日本語対応手話課題に比べ日本手話課題を理解する際に、両側の角回と下前頭回等の賦活が有意に高くなることが確認できた。この結果は、非手指標識が日本語の文法機能を担っている可能性を支持するものであり、教育現場で日本語対応手話ではなく日本手話の教える必要(必然)性があることを示唆するものである。
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