研究課題/領域番号 |
17K02759
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
長谷川 由美 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (40585220)
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研究分担者 |
本田 久平 大分工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (40342589)
田中 省作 立命館大学, 文学部, 教授 (00325549)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 手話 / 指文字 / 手指形状 / 誤りデータ / 教材 |
研究実績の概要 |
最終年度も、新型コロナウイルス感染拡大により学会や研究活動などに制限があったが、今までの研究成果を元に、指文字冊子『指文字 in JSL』を作成することができた。『指文字 in JSL』は、本研究課題の最終目的である「手話学習現場に応用できる」が形になったものである。授業(2021年度後期~)、および手話サークルで指文字学習時に教材として利用する予定である。研究成果を大学や地域に還元できる機会であり、意義深いことである。 冊子には手話を第一言語としている聴覚障がい者、有資格の手話通訳者·手話通訳士、手話学習歴が長い聴者が実際に表出した指文字から得た各指文字のバリエーション(ゆれ)、指文字の掌と手の向きの向きや各指の情報と間違いやすさを考慮して作成された指文字のグループ分け、大学生を対象として行った指文字のテストでよく間違えられた指文字など、何らかのデータに基づいた項目を中心として冊子が作成されている。また、指文字を覚えるヒントとして、各文字の由来も記した。今までよく使われていた指文字の表や、指文字の教材とは一線を画しており、特徴的な冊子に仕上がった。また、冊子を利用する対象者が、手話を初めて学ぶ大学生や地域住民であると想定して、冊子作製に当たり、専門用語は極力避け、できるだけ平易な言葉で説明を試みた。 作成した冊子に関するプロポーザルをアメリカの言語教育系の学会に提出しており、また、指文字学習の支援システムの開発にも着手している。本研究では文字を研究対象としていたが、文字から単語へ、そして、さらに文法項目へと研究対象を広げている。
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