本来は昨年度が最終年度であった本課題を延長した理由は、2021年6月22日~24日開催予定であった国際学会Chronos14に参加するための旅費を残すためであったが、結局学会自体がキャンセルとなったため、時制・アスペクト・モダリティ関連の文献や消耗品の購入などに充てることとした。 また、昨年度採択された研究課題「日英語ならびに西欧諸語の「語りのテキスト」における時制とその関連現象の包括的研究」(課題番号22K00615)と合体する形で、定期的な研究会を開催した。その活動記録は以下のとおりである。第1回研究会(和田尚明):「Be Going ToとGaan:英蘭語のGO-未来の対照研究」(2022年5月2日) 第2回研究会(宮腰駿):「フランス語の-ment型文副詞について」(2022年5月7日) 第3回研究会(森一平):「語調緩和の半過去形と条件法現在形」(2022年7月8日) 第4回研究会(地野みれい):「アッカド語におけるいわゆる「来辞(ventive)」の用法に関する意味・語用論的考察」(2022年9月28日) 第5回研究会(田村心)「日英語の命令文に関する機能的分析―命令文による間接的な伝達内容に着目してー」・(渡邊淳也):「フランス語とコルシカ語における条件法の対照研究」(2023年3月6日) 口頭発表については、和田が日英語の開放条件文における時制・アスペクト・モダリティについて、International Conference on Tense and Aspect in Conditionals(パリ)にて単独発表を行い、渡邊がフランス語とコルシカ語の未来諸時制について、日本ロマンス語学会大会(オンライン)にて単独発表を行った。
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