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2019 年度 研究成果報告書

再帰代名詞を含むGET構文からの拡張:主語名詞の「働きかけ」の希薄化の観点から

研究課題

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研究課題/領域番号 17K02817
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 英語学
研究機関日本工業大学

研究代表者

市川 泰弘  日本工業大学, 共通教育学群, 准教授 (00223090)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード語彙/意味 / 認知構造の拡張 / 拡張理論(動的文法理論) / 歴史的発達
研究成果の概要

本研究では再帰構文を含むget構文に着目し、中村(2004)の「再帰代名詞への働きかけの希薄化」によって認知構造が拡張するという仮説を立てた。構文はget + oneself + X(Xは形容詞・過去分詞・不変化詞)とした。同構文の拡張は当該動詞の意味概念が限定されるため、一部中村(2004)の5段階の概念構造すべてを持つことはなかったが、他の動詞も含めたV + oneself + X構文では細かな拡張段階があることが明確になり、通時的資料では細かな拡張の順番と同じ順番で生じていた。結論として「主語の再帰代名詞への働きかけの希薄化現象」が明確に存在し、その希薄化が漸次的に生じることが判明した。

自由記述の分野

英語学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、人間が生得的に持つ言語能力を解明するアプローチの一つである拡張理論(言語習得を考慮に入れた文法理論)と認知言語学的アプローチによって英語の基本的動詞であるGETと再帰代名詞が生じる構文を分析し、この分析が通時言語学的資料によって確証されることを示している。このことは言語能力の一部が人間の言語の歴史的発達と共通していることを示し、言語における人間の歴史的発達(系統発生)と人間ここの言語能力での拡張(個人の言語の発達)に類似点があることを示唆し、今後の人間の言語の発達が他の認知的発達と関連する可能性を示している点で学術的意義があると考える。

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公開日: 2021-02-19  

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