研究実績の概要 |
本研究の目的は、多様な用法を有するactually, really, in fact, indeedなど、文副詞類・連結副詞類に関する理論研究と習得研究を連携して行うことにより、日本人英語学習者の習得実態と問題点を明らかにし、それをもとに、効率的な教育・学習方法を提案をしていくことである。 2018年度は、英語発話コーパス(NIICT Japanese Learner English Corpus)からのデータをもとに、日本人英語学習者のreally, actually副詞類の使用状況について明らかにした。その結果、(1)両副詞ともに、強調副詞、認識文副詞、連結副詞、応答表現など、多様な使われ方がされていること、(2) actually, reallyともに、英語運用能力の高い学習者(TOEIC750点/TOEFL580点以上)は、低い者(TOEIC750点/TOEFL580点未満)に比べ、頻繁に・有効的に用いており、運用能力が上がるにつれ、自然に使えるようになることがわかった。以上の考察をまとめ、ELF11回大会( King's College London, 2018, 7/4-7)で発表した。 2019年度は、英語母語話者コーパスで、小説におけるindeed, in fact, actuallyの使われ方を、分析した。その上で、日系イギリス人作家Kazuo Ishiguroの小説では、indeed, in fact, actuallyなどの副詞類がある特定の用い方に特化する使われ方がされていることがわかった。その成果をIAWE第21回大会(Limerick University, Ireland 6/23/2019)で発表した。 昨年は、以上の発表を論文にまとめるなど、を予定していたが、コロナ禍の中、授業その他の対応に時間がとられ、予定通りに進まなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
4年目の2020年度は、最終年として次の2点を主に行う予定であったが、コロナ禍の中、オンライン授業を余儀なくされ、対処のため、多くの時間とエネルギーを使い、研究が進まなかった。 (1)英語母語話者のコーパス調査をし、アカデミックライティングにおいて、多種多様な働きをする文副詞類・連結副詞類がどのような使われ方をしているかを考察する。 (2)2年目に発表した「日本人学習者のreally, actuallyの使用状況―インタビュー試験において」と、3年目に発表した「日系イギリス人作家カズオ・イシグロのindeed, in factなどの創造的使用」について論文にまとめる。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の中、オンライン授業などの対処のために、多くの時間とエネルギーがさかれ、予定通り、進まなかったため、最終年として昨年行う予定であった次の2点を、あらためて行う予定である。 (1)英語母語話者のコーパス調査をし、アカデミックライティングにおいて、多種多様な働きをする文副詞類・連結副詞類がどのような使われ方をしているかを考察し、発表する。今後、それをもとに、日本人英語学習者の習得状況について、調査し、学習・教育方法を模索に繋げていきたい。 (2)2年目に発表した「日本人学習者のreally, actuallyの使用状況―インタビュー試験において」と、3年目に発表した「日系イギリス人作家カズオ・イシグロのindeed, in factなどの創造的使用」について論文にまとめる。
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