研究実績の概要 |
本研究の目的は、多種多様な用法を有するactually, really, in fact, indeedなどの文副詞類・連結副詞類および小辞類に関する理論研究と習得研究を連携して行うことにより、日本人英語学習者のこれら副詞類・小辞類の習得実態の状況と問題点を明らかにし、それをもとに、これら副詞・小辞類の効率的な教育・学習方法の模索・提案をしていくことである。 2018年度は、英語学習者発話コーパス(NIICT)を用いてデータを採集し、日本人英語学習者がどのようにreally, actuallyの二つの副詞類を使用しているかについて明らかにし、考察結果を11th ELF国際大会( King's College London, 2018)で発表した。 2019年度は、in factとindeedに焦点を当て、日系イギリス人Kazuo Ishiguroの小説で、それらが独特な使われ方がされていることを考察し、IAWE第21回大会(Limerick University, Ireland 2019)で発表した。 2020年度および延長した2021・2022年度は(1)今まで発表したものを論文にまとめる(2)英語に特徴的な結果構文・移動構文を形作る小辞・前置詞類に焦点を当て、日本人学習者に不得意とされるこれら構文の学習方法を探る、の2点を行う予定であったが、コロナ禍の中、オンライン授業対処に時間がとられた上、本務校で新たに所属することとなった新学部で多忙だったため、研究が進まなかった。 2023年度は、英語の結果構文や移動構文を形作る小辞・前置詞・形容詞類に焦点を当て、日本人学習者が不得意とされるそれら構文の特性を考察し、その学習・教育方法を探った。その結果を、JACET中部支部第2回定例研究会(2024年3月名古屋市立大学)で発表した。
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