研究課題/領域番号 |
17K02854
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
布尾 勝一郎 佐賀大学, 全学教育機構, 准教授 (90448019)
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研究分担者 |
中川 健司 横浜国立大学, 国際戦略推進機構, 教授 (20382830)
中村 英三 長野大学, 社会福祉学部, 教授 (00549991)
宮本 秀樹 常磐大学, 人間科学部, 准教授 (40453401)
野村 愛 首都大学東京, 健康福祉学部, 特任准教授 (90775090)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 介護福祉士候補者 / 経済連携協定(EPA) / 専門語彙教材 / 専門日本語教育 |
研究実績の概要 |
本年度は、研究計画初年度の作業として、主に以下の2点を行った。 1.介護福祉士国家試験向けの学習のためのテキストおよび過去の国家試験の語彙分析を行い、経済連携協定(EPA)に基づく外国人介護福祉士候補者が優先的に学習すべき語彙を選定した。具体的には、本課題の研究代表者・研究分担者らがすでに開発し、一般公開している漢字語彙学習ウェブサイト「介護の漢字サポーター」(http://kaigo-kanji.com/)の掲載語彙2540語の中から、日本の介護に特有の用語や、制度に関する用語など、直訳して他言語に翻訳しても理解が困難だと思われる語を選定した(現時点で484語。例として、「地域密着型介護予防サービス」、「高齢者保健福祉推進10か年」「業務独占」など)。 2.それらの語彙に、「やさしい日本語」による説明を付した。具体的には、Web公開されている語彙の難易度判定ツール「チュウ太のレベルチェッカー」(http://basil.is.konan-u.ac.jp/chuta/level/)などを利用して「やさしい日本語」を作成する作業手順を定めた後、外部の福祉の専門家の協力を得て、「やさしい日本語」による説明を付した(前年度までに研究分担者らが試行的に説明を付していた語を含む)。その上で、研究チーム内の福祉を専門とするメンバーと日本語教育を専門とするメンバーが、内容面・日本語面のチェック作業を行い、協議しつつ、説明文が妥当なものになっているかの検証作業を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
やさしい日本語による解説の確定作業にやや時間がかかっているほか、やさしい日本語による解説を付すべき語彙の追加が見込まれるが、当初想定の範囲内であり、研究計画全体に支障を来すレベルではない。そのため、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度は、やさしい日本語による説明の作業を進めつつ、実際に介護福祉士候補者に使ってもらい、使い勝手についてのフィードバックを得て、内容を改善していく予定である。その後、翻訳作業を行い、学習方法の提案も含めた専門語彙学習教材を完成させる計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品購入費が予定を下回った。次年度以降、会議のための旅費や、やさしい日本語による解説を付す作業(追加作業)、多言語への翻訳で謝金が発生する見込みであるため、それらに充当する計画である。
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