本研究では、付随的語彙習得を効果的かつ体系的に進めていくための方法として「話題別多読」を提唱し、そのためのツールである「日本語教科書読み物データベース」とその検証を行うための「日本語教科書読み物コーパス」を作成した。「話題別多読」は、共通の話題の読み物を複数読むことで、その話題の重要語の出現を保証し、体系的な語彙習得につなげるというものである。学習者向けに調整された素材である日本語教科書は話題別多読に向いていることから、日本語教科書223冊4200の読み物に話題タグを付し、検索可能にしたデータベースを作成した。そして、それらの読み物の言語学的な分析を行うためのコーパスを作成し、検証を行った。
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