研究課題/領域番号 |
17K02872
|
研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
藤田 裕一郎 朝日大学, その他部局等, 講師 (30744750)
|
研究分担者 |
立部 文崇 徳山大学, 経済学部, 准教授 (10724081)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | コーパス / 日本語教育 / 教師研究 / 言語学 / 教室研究 |
研究実績の概要 |
コーパスの大規模化に向けて、代表者と分担者で検討し、以下のように進めた。1)前年度に収集し、文字起こしをした7名分(23時間)のデータの表記の統一を行った。2)1)のデータの最終確認をし、コーパスに追加した。3)レベル設定による絞り込み検索を含めたシステムの改変をし、利用者が使いやすくなるよう修正した。更なるコーパスの大規模化に向け、新たに2名(4時間)の発話データを収集し、文字起こしをした。 ここまでの研究成果の一部を周知することを目的に、初級学習者を対象にした教師の発話と教師の例文、日本語母語話者同士の自然な会話をコーパスを使って比較分析し、留学生教育学会において、「日本語授業でのインプットと教室外のインプットの比較」といタイトルで口頭発表をした。分担者が「ネ」が本質的にどのような伝達態度を聞き手に伝えるのか先行研究から仮説を導き出し、アンケートで検証してまとめ、徳山大学研究所紀要において、「終助詞「ネ」の使用制限に関する考察」を執筆した。また、自然な日本語の習得を目指す学習者にとって習得が不可欠な「ネ」という言語形式を学習者の発話コーパスをもとに観察、分析し、徳山大学研究所紀要において、「学習初期段階の「ネ」の学習者ルールとその要因―学習者コーパスと日本語教師発話コーパスの比較から―」を執筆した。上述の留学生教育学会で口頭発表した内容を加筆修正し、朝日大学留学生別科紀要において、「日本語授業でのインプットと教室外のインプットの比較」を執筆した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度までに20名の教師発話のデータを収集する予定であったが、前年と合わせて9名にとどまっている。 これは、データ収集のための説明会や収集依頼が積極的に行えなかったからであると考えられる。次年度は遅れ分を取り戻すべく、積極的にデータ収集に取り組 みたい。 その他は、ほぼ順調に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度は、1)令和元年度に収集したデータの文字統一を行う。2)その後、データを業者に送り、コーパス化する。3)新たに20クラス分のデータを収集し、コーパス化を行う。4)これまでに作成してきたコーパスの最終調整を行う。5)研究の成果を発信する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
データ収集のための説明会や収集依頼が積極的に行えなかったため、予定していたデータ週数に届かなかった。次年度に遅れ分を取り戻すべく、積極的にデータ収集に取り組みたい。
|